2021年 1月 19日 (火)

デビッド・ジャンセンの名作のリメイクドラマ前編。渡辺謙が素晴らしい。トヨエツのクールな警視とスター競演
<テレビ朝日開局60周年記念ドラマスペシャル 逃亡者 第1夜>(テレビ朝日系)

   かつての名作のリメイクに筆者はいつも眉に唾を付ける。例えば松本清張作品では、現代にもってくると、あちこちに無理が生じてがっかりする。今回の『逃亡者』はその点素晴らしく細部まで神経が行き届いて作られていた。デビッド・ジャンセンの名作の時代から見ると、Nシステムはあるわ、至る所に監視カメラがあるわ、PCでスマホを追跡できるわ、逃亡者にとってはガンジガラメ。
   優秀な外科医の加倉井一樹(渡辺謙)は手術中に自宅で妻・陽子(夏川結衣)と家政婦が惨殺され、彼自身に殺人の嫌疑がかかる。裁判でも不利な証言をされて死刑判決が下りる。死刑囚の拘置所が変更になり、移送の途中の山梨県で、同乗していたテロリストの仲間により護送車は横転、県警がテロリストの一団を追っている間に、加倉井は逃げ出す。手錠も外せた。それから山中の逃亡劇だ。
   追うのは孤独な警視、警視庁特別広域捜査班班長の保坂正巳(豊川悦司)、クールで頭がよいノンキャリ。車列の下のマンホールを睨んで加倉井の逃亡を確信し、下水道の出口まで追い詰める。かつてのD・ジャンセン・ドラマにも同じ場面があったと思う。
   渡辺謙が素晴らしい。インテリの優秀な外科医の、なぜこんなことになってしまったのだと自問自答しながら逃げる当惑が全身から滲み出ている。小道具ではドローン。これに至近距離で追われたらひとたまりもないなあ、と感じる。演出(和泉聖治)も良かった。(放送2020年12月5日21時~)

(黄蘭)

採点:2
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