2021年 1月 23日 (土)

スターぞろいに横山秀夫の原作。大森寿美男の脚本に大いに期待したが、前後編だけでは無理があり、ディテールにも疑問符
「土曜ドラマ ノースライト 前編 後編」(NHK総合)

   芝居の上手いスターが複数出ていて、原作があの横山秀夫ならば、つまらぬ作品であるわけがない、といささか先入観をもって見た。前編は期待にたがわずどこか不気味な雰囲気が醸成されており、後編が待たれた。岡嶋建築事務所の青瀬稔(西島秀俊)に吉野淘太(伊藤淳史)から依頼された信濃追分のY邸に、吉野一家が住んでいず、ブルーノ・タウトばりの椅子だけが北を向いて置かれてあった。

   ミステリーなので筋は追わない。後編では、消えた吉野と青瀬の家に関連があること。所長の岡嶋昭彦(北村一輝)が公共事業の贈賄容疑で逃げ込んだ病院で、転落死し、それに絡んで岡嶋の息子が昭彦の血をひいていないのがわかったこと。吉野の父親は苦労して木工師になり、依頼主吉野淘太と妹を育てたことなどが判明する。

   小説ならいざ知らず、長い物語を前後編のドラマにするには、作家が好んで使う歴史上の建築家や、パリに住んだ日本人女性画家などの人物を蘊蓄として使いがちだが、ここでは消化不良である。

   入院鉄人たる筆者の大いなる疑問は、岡嶋が転落した病室の窓。子供の見舞い客もくる高層階の病室の窓は、大きく開けない。枠があんなに低くない。窓に桟は必ずつけられており、2本あればその間は子供の頭が通らない幅に作られている。昭彦が窓枠に腰かけて煙草を吸うなどの演出は間が抜けている。また、信濃追分のY邸が中の立派さに比べて外観のチャチさが貧相に見えて失敗だった。(放送2020年12月12日、19日21時~)

 

(黄蘭)

採点:0.5
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
姉妹サイト
お知らせ

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中