警視庁捜査1課刑事の望月彩子(綾瀬はるか)は美人で真面目な刑事。寝坊したので同棲している陸(柄本佑)の前を風のように走って出勤する途中、コロナ禍の電車の中で1人だけマスクをしていないので、乗客の刺すような目にさらされる。その時、イケメンの若い男が新品のマスクを差し出し、「うちの製品」だからとくれた。
出だしは不気味な夢の場面だが、彩子の日常は男社会の中で肩ひじ張って頑張っているOLの見慣れた風景である。時々差し込まれるのは、猟奇殺人。口にパチンコ玉が詰め込まれていたり、ベッドが血だらけだったり、余りにも非日常。演出家が気張っているのがわかるが、どこかで使われた手練れの手だナと思わなくもない。
彩子は現場が妙に清潔に掃除されているのが気にかかり...。ここで、マスクをくれた日高陽斗(高橋一生)が社長をしている会社に調べに行く。日高はメディアに出ていない殺された被害者が1人暮らしだったことを知っていて、また、不自然に耳タブをいじる癖があったり、彩子は次第に日高に疑念を持ち始める。
サイコサスペンスドラマの出だしとしては普通にテンポよく進むが、ヒットメーカーの脚本家(森下佳子)のオリジナルなので、次回から奇想天外魑魅魍魎(!?)の展開になるのかも。しかし、時々挿入される劇伴が、「ジャジャジャジャーン」のベートーベン『運命』の出だし。何という陳腐な曲の選択か。こんなのいらねーよ。(放送2021年1月17日21時~)
(黄蘭)
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