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新型コロナ「自宅療養」で入院給付金がもらえるかも! 加入している保険の内容を要チェック

   きょう21日(2021年1月)のあさイチは、新型コロナウイルス感染者の自宅療養について、静岡がんセンター感染症内科部長の倉井華子医師が視聴者からの疑問や不安に答えた。

   まずは「急変した場合は救急車を呼んでもよいのか」。

   倉井さん「ご自身の症状が悪くなったと思った時は迷わず救急車を呼んでください」

   中川安奈アナウンサー「新型コロナウイルスはなかなか症状の悪化に気付けないということも聞くんですが、注意すべきポイントについて教えてください」

   倉井さん「通常の方は重症化することは少なく、リスクがある方が重症化します。リスクとしては高齢者、肥満、基礎疾患があること。糖尿病、狭心症などの心臓の疾患、呼吸に病気を何か持っている方などがリスクになる。こういった方は注意が必要ということをご理解ください。どのくらいの時期で悪くなるかも知っておくと気付くポイントになります。発症からおよそ1週間くらいで肺炎、重症になるケースが多いです。肺炎に気付くポイントは、呼吸に注意することです。歩いているだけ、話しているだけで息が切れる、息苦しさを感じる場合。周りの目からは本人の息が上がっているとか、顔色が悪いと感じた時は危険と考えてください」

1分間の呼吸数・脈拍の増加で症状悪化に気付ける!普段の回数を知っておこう

   血中の酸素飽和度を測定し、肺の機能を確認する「パルスオキシメーター」が症状悪化の目安として使えるが、「購入したいがメーカーや価格帯などどれが適切なのかわからない」という声が寄せられた。

   パルスオキシメーターは法律で「管理医療機器」に該当し、性能を保証するものには国が指定する認証機関が認証を与えている。ネット通販などで類似製品が売られているが、認証を確認できないものもあり、そうした機器で計測した数値が正しいという保証はない。

   倉井さん「保健所等で貸し出しをしていますが、自身のパルスオキシメーターがあるなら参考として使ってもよいと思います。普段の自分の酸素飽和度を知っておくことが必要です。明らかに通常より低い場合は医療機関に相談し、医療機関のパルスオキシメーターで測ることをおすすめします」

   パルスオキシメーターがない場合は自身や家族で「バイタルサイン」を確認する。

   倉井さん「普段の脈拍や呼吸数に注意しておくといいと思います。健康な成人の方の目安は、呼吸数が1分間に12~15回、脈拍は60~80回程度が正常です。ただ人によって幅があるので、自身の普段を知っておくことが大事です。呼吸が1分間に20回以上、脈拍が100回以上に増えてきた場合は身体の中で異常が起こっているサインかもしれません」

   呼吸の回数は胸が上下する動きをカウントすることで数えられるが、家族や友人と協力するとわかりやすい。

   倉井さん「自身で呼吸を意識するとどうしても呼吸数が増えてしまいます。吸って吐いてが1セットになりますが、落ち着いてリラックスした中で何回くらいしているんだろうと知っておくことが大事です。家族の方は話している時に呼吸がいくつなのか、寝ている時に呼吸がいくつなのかと見ておくのがポイントです」

自宅療養中は市販薬を飲んでもOK!元気なうちに2週間分の薬を確保して

   自宅療養中は鎮痛剤や解熱剤など、市販薬を服用してもよいのか。

   倉井さん「用法用量を守れば解熱剤やせき止めなどを使っていただいてかまいません。手元の常用薬が足りなかったり、手持ちのせき止めや熱冷ましが2週間程度分ないようであれば、準備してから自宅療養に入ると医療機関を受診する回数が減るので、医療従事者にとってもありがたいことです」

   最後に、自宅療養した場合のお金の保障や補助は受けられるのか。

   中川アナ「自宅療養の場合でも、病気で入院した時と同じように保険会社から入院給付金を受けられる可能性があります。まずは加入している生命保険、損害保険会社に確認してください。その上で自宅療養の証明書を保険会社から取り寄せて、医師や保健所などに記入してもらって申請すれば、保険金の給付を受けられるということです」