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洗面所が危ない! 歯磨き・うがいで「エアロゾル」長時間浮揚の怖さ...番組検証でクッキリ!

   先月(2020年12月)、新型コロナウイルスの「洗面所クラスター」が相次いで報告された。

   上旬には沖縄のコールセンターで従業員20人が。下旬には都営地下鉄線の運転士ら39人が集団感染し、どちらも歯磨きやうがいをしていた洗面所が感染元と推測された。

   中川安奈アナウンサー「蛇口についたウイルスによる接触感染が指摘されていましたが、番組で調べたところ、蛇口だけでなく歯磨きにも感染リスクがあることがわかりました」

   歯磨きの様子を特殊なカメラで撮影すると、目に見えるくらいの大きな飛沫が白く光って見えたほか、モヤのようなものが漂っていた。これは煙のように目に見えないほど細かな飛沫で、「エアロゾル」という。空気中に長時間浮遊し続け、吸い込むと一気にウイルスが肺まで到達するため、重い肺炎などを引き起こす可能性が高まるとされている。

   特に注意すべきは前歯の裏を磨いた時だ。大量のエアロゾルがうずを巻くように発生した。

   順天堂大学大学院の堀賢教授「前にブラシが出てくる瞬間に、大声でしゃべっているとか、合唱しているとか、それと同じくらいの飛沫がエアロゾルと一緒に出ている感じがします。私の予想を超えるくらいたくさん出ています」

   エアロゾルは口をゆすぐ時にも発生。水を吐き出した後、シンクの上にモヤのようなものが漂った。

職場での歯磨きは「口を閉じて手で覆う?」「うがいは低い位置で吐き出す」

   堀さん「(エアロゾルは)20~30分は漂っているので、ここにウイルスが含まれていると、次の人がここに来て呼吸をするたびにそれを吸い込んでいくという恐ろしさがある」

   博多大吉キャスター「歯磨きって清潔なイメージがあるから、正直そこまで気にしてなかったです」

   中川アナ「堀さんによると、二つの洗面所クラスターはいずれもエアロゾルから感染した可能性も十分に考えられるということです。マスクを外しているため、高濃度のウイルスを含むエアロゾルを直接吸い込んだ可能性もあります。数分という短い時間でも感染した例もあるそうです」

   職場など共用の洗面所で歯磨きをする場合は、口を閉じて手で覆いながら磨くとよい。普通に磨いた場合と比べると、エアロゾルが大幅に減少した。うがいをする時は口に含む水を少量にし、低い位置から水を吐き出す。

   なるべく一人ずつ歯を磨いて密を避け、蛇口を止める際はティッシュやペーパータオルで覆うことで接触感染を防ぐ。

   近江友里恵キャスター「使った人が洗面所周りを拭くとか、歯磨きしながら『お疲れ様です』と言わないとか、気を付けていきたいですね」