<六畳間のピアノマン/第2話「優しい息子」>(NHK総合2月13日土曜放送)
上司のパワハラで死んだ夏野。上司を恨み続けた父親の凍てついた心が同期の村沢らとかかわり、変わっていく

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

   社会保険労務士などいくつかの資格を持ち、様々な企業を転々とする派遣社員・村沢憲治(加藤シゲアキ)は8年前、投資用マンションやウォーターサーバーを販売する大阪のブラック企業「ハッピーインベストメント」の同期社員・夏野誠(古舘佑太郎)を交通事故で亡くした。

   当時の上司だった課長・上河内秀人(原田泰造)からパワハラを受けていた夏野は、連日深夜まで営業を続け、ついに居眠り運転で事故を起こしてしまったのだ。

   夏野の死後、もう1人の同期社員・大友啓介(三浦貴大)が、上河内のパワハラ動画をネットに投稿したことで会社は消滅し、上河内は行方知れずとなった。

   村沢はそれ以来、夏野を助けてやれなかった自分を責めて「人と関わらずに生きる」ために派遣社員として働いている。

   だが、夏野はただパワハラの被害者だっただけではなく、もう一つの別の顔があった。自室の6畳間で電子ピアノを弾きながらビリー・ジョエルの大ヒット曲「ピアノマン」を明るく歌い、その様子を「6畳間のピアノマン」のアカウントで動画サイトに投稿していたのだ。夏野は生前、村沢や大友に「『ピアノマン』の歌声は明日への力になる。この動画を見た人が元気になってくれたらいい」と熱く語っていた。

  • NHK「六畳間のピアノマン」公式サイトより
    NHK「六畳間のピアノマン」公式サイトより
  • NHK「六畳間のピアノマン」公式サイトより

父親は、息子が楽しそうにピアノを弾いている動画サイトを見て...

   夏野の言葉通り、村沢はツラいことがあると、今も残る「6畳間のピアノマン」の動画を見て励まされている。

   一方、夏野の父・夏野泰造(段田安則)は定年退職の日、公園を歩いていて偶然にも、息子の死の原因を作った上河内を見かける。上河内はヘルメットを被り、公園の整備工事の作業員として楽しそうに笑顔で働いていた。そんな上河内の姿に激しい怒りを覚えた泰造は後日、ベンチで休憩する上河内に「8年間ずっと恨み続けてきた」と食ってかかる。泰造はこの8年間、「息子をもっと強い人間に育てといたら、息子を助けられたかもしれへん」と自分を責め続けてきたのだった。

   そんなある夜、泰造は地下道を歩いていて2人組の暴漢に襲われ、たまたま通りかかった大阪府警中央署交通課の警察官・脇見敏弘(細田善彦)に助けられた。脇見は8年前の誠の交通事故現場に臨場した警官だった。

   また、誠の同級生・都(福田麻由子)は泰造に、誠には同級生たちを和ませる優しさがあったと伝え、「本当に弱い人は、人に優しくなんてできません」と告げる。

   泰造の凍りついていた心は、脇見や都らとの関わりを通じて変わっていく。そして、誠が「六畳間のピアノマン」として楽しそうに歌う動画を見た泰造は......。(よる9時放送)

寒山

姉妹サイト