2021年 4月 23日 (金)

時代の塵芥を背負ったような将軍・慶喜(草彅剛)はいいが......まだ(?)の大河ドラマ
<青天を衝け 第1回、第2回>(NHK総合)

   いきなり何百年も前の徳川家康(北大路欣也)が出てきて講釈を垂れたのでずっこけた。彼はセリフを覚えにくい年齢になっているらしく、長台詞が辛そうだった。若い視聴者を取り込もうとして、マンガチックに出たナ。お陰で初回の視聴率は20%越えの大成功。

   豪農の倅・渋沢栄一(吉沢亮)の子供時代が元気いっぱいに描かれる。賞取り男の演出(黒崎博)らしく画面はビビッドで、遠近感を上手く使い、後の主人公2人、最後の将軍・徳川慶喜と経済人、渋沢栄一の助走をうまく対比させた。特に、一橋家に養子に出されて、屈折した心情をもつ慶喜の少年時代の江戸城内でのやりとりが面白い。でもなあ、徳川家慶将軍が、ド演歌の吉幾三って何でだ?

   後にお札の顔になる渋沢栄一といえども、要は金儲けの親分、妾が複数いたというし、体制側に入って、次々に実業界、教育界、福祉医療界などで大成功を収めた人物のサクセスストーリーは、筆者にとってあまり興味がない。時代が「滅びの幕末」であるという劇的な要素はあるが、生涯に勲章を山ほどもらった凡人でもあるし。

   下手すると一昨年の『いだてん~東京オリムピック噺』の二の舞になるぞ。のっぺり顔の吉沢亮は、スタッフのお気に入りらしく、やたらにツルツル顔がアップで出る。彼が『土スタ』にゲストで生出演したのも見たが、あまり冴えた話はしなかった。時代の塵芥(ちりあくた)を背負ったような諦観の主、慶喜役の草彅剛がいい。(放送2021年2月21日20時~)

(黄蘭)

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