2021年 4月 16日 (金)

壮大な男同士の愛し合う物語であった大河ドラマ
<麒麟がくる 総集編>(NHK総合)

   合計4時間30分以上の総集編。これまで筆者は大河ドラマの総集編を見たことがなかったのに、今回はぶっ続けで見てしまった。ところどころ見た記憶のない場面があって、全回見たと思っていたのだが、居眠りでもしていたのか。纏めてみると新しい発見があった。戦国時代の国盗り物語に見えていたが、そうではなかったのだ。

   この作品は、壮大な男同士の「愛し合い」の物語である。織田信長という天才的に頭はいいが、激高型の武将と、同じく頭もよくて、冷静沈着で物事を幅広く客観視できる明智光秀との、お互い惹かれ合う恋愛感情に似た愛憎が、並列ではなく、主と従という立場の違いのために、次第にズレて行った悲劇の結末だったのだと思う。

   これまでの「光秀=逆賊」という定説は、池端俊策の作品においてはチャンチャラおかしい。愛するがゆえに、長谷川博己・光秀は際限もなく暴発してゆく染谷将太・信長を、自分の手で殺すしかなかった。どす黒く荒んでゆく光秀の苦悩の表情に対して、帝(ミカド)にも疑心暗鬼になり血の気が昇ってゆく信長の苦悶。見事な対比。

   総集編で語り手になった帰蝶の川口春奈もまあまあ良かったし、今回ドラマを膨らませたのは点景の俳優たち。今井宗久の陣内孝則、松永久秀の吉田鋼太郎。勿論、マムシの本木雅弘も坊主頭が適任だったが、彼はエロキューション(発声法)が悪い。長谷川博己も染谷将太もこれで胸を張れる代表作が出来た。ご苦労さんでした!(放送2021年2月23日13時5分~)

(黄蘭)

採点:2
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