2024年 4月 25日 (木)

<おちょやん>(第65話・3月5日金曜放送)
襲名したら役者を辞める...そう決意していた一平に駆け寄った千代は、ハナから聞いた初代天海天海の話をする

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   天海一平(成田凌)の襲名興行の前夜。竹井千代(杉咲花)は一平の暮らす長屋を訪れた。

   千代「あんた、役者辞めるつもりなんやな」

   一平は、憎み続けてきた父親・初代天海天海(茂山宗彦)が実は自分を傷つけないためにウソを付いていたと知り、「父を超えたい」という目標を失っていた。

   一平「せやさかい俺は、天海天海という名前を永久に葬り去ってやんねん。派手に幕引きしたんねん」

   千代はそんな一平に、岡安の先代の女将・ハナ(富田圭子)から聞いた話を始めた。

18年前、妻の夕(板谷由夏)に出ていかれた天海は、何もかもがイヤになり、役者を辞めようとしていた。ところが、幼い一平(中須翔真)が「お母ちゃんの顔を忘れないように」と起こしたある行動によって喜劇というものを思い出し、役者を続ける生気を取り戻したのだ。

「あんたは一人やあらへん」千代は一平を抱きしめた

   千代「あんたが天海天海継ぐの、誰よりも喜んではんのは、お父ちゃんと違うかな」

   一平「もう遅い。親父はもういない。会いたくても会えないんや」

   涙を流す一平を、千代は抱きしめた。

   千代「あんたは一人やあらへん。うちがいてる。あんたの言う通り、うちら同じや。きっと何かが欠けてんのやろな。片割れ同士、合わさったら、ちゃんとしたもんになれんねやろか」

   翌日、襲名興行の幕が開いた。一平は父の名を守り抜く覚悟、そして千代との結婚を報告した。劇団員と客の驚きは、歓喜と拍手の渦に変わった。

(NHK総合あさ8時放送)

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