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「3・11を忘れない」地図に浮かび上がる震災直後のツイート、東大教授のサイトに注目

   東日本大震災から10年。3月11日には各地で一斉に黙祷が捧げられた。水卜麻美アナが「当時を忘れないという取り組みとしたあるサイトが注目されています」と紹介したのが、「東日本大震災ツイートマッピング」だ。

   サイトの日本地図を拡大すると、街の上にさまざまな文字が浮かび上がってくる。これらは、震災発生から24時間以内にツイッターでつぶやかれた位置情報付きの言葉の数々。岩手県盛岡市には「連絡が取れない。街中が壊滅状態」、宮城県仙台市では「歩いて自宅に向かっているが、すごい雪」、東京・品川区では「3時間かけてゆっくり帰宅」など、約5700件のツイートが地図上に浮かび上がってくるというもの。一つ一つを見ると、震災直後の様子が明らかになってくる。

自分の震災体験「どんな気持ちだったか」ツイートで思い出す

   このサイトを作成したのは、情報デザインを研究する東京大学大学院の渡邉英徳教授。作成のきっかけとなったのは、自分の震災当時の経験からだという。

   「震災時、初台駅(渋谷区)あたりで地下鉄が止まり、電車の先頭の部分のドアを開けてもらい、地下のトンネルを歩いて地上に出たという経験をしました。でも、その時の風景は覚えていても、どんな気持ちだったかは忘れていることに気付いた。ツイートというのは、その瞬間の気持ちをそのまま書き出しているので、次の地震が起きた時、どうするべきかのヒントになる」(渡邉教授)

   あの大震災の記録を、未来の災害に生かし、活用する取り組みだ。