千代(杉咲花)は、警察署の接見室でテルヲ(トータス松本)と面会を果たした。
テルヲ「アホ、何で来たんや。せっかくわいが、他人のフリしたったんやないけ」
千代「都合のええこと言わんといて」
千代はテルヲに対して怒りをぶつけ、「一生恨み続ける」と言い放った。去ろうとする千代をテルヲは引き留めた。
テルヲ「千代、わいとサエの元に生まれてきてくれて、おおけにな」
その言葉を聞いても、千代の気持ちは収まらない。
千代「お母ちゃんにも謝り!」
千代は懐から母・サエの写真を取り出すと、金網越しにテルヲに見せた。テルヲは肩を震わせながら頭を下げた。
千代は「1分1秒でも長く生きてみぃ」と言い放つ
千代は、奉公に出された時に写真を渡してくれたことだけは感謝していると伝えた。辛いときはいつもこの写真に励まされてきたからだ。
千代「悔しいけど、あんたはうちのお父ちゃんや。うちが身元引受人になるから、早く病院に行って、1分1秒でも長く生きてみぃ。うちの気持ちを変えられるんもんやったら変えてみぃ」
テルヲ「上等や、やったろやないけ」
その後、テルヲは留置場で息を引き取った。
千代のもとには宗助(名倉潤)、シズ(篠原涼子)をはじめとする岡安の面々、富川一家、劇団員たちが焼香に訪れた。みな、テルヲから「千代を頼む」と頼まれていたのだった。
シズ「テルヲさんも、えらいすごいもん残してくれはりましたな」
千代「ホンマにしぶといわ...。なかなかやってくれるやん、お父ちゃん...」
千代の目から涙がこぼれ落ちた。
(NHK総合あさ8時放送)