2021年 4月 20日 (火)

竹久夢二を巡る四角関係が興味をそそる、『港屋絵草紙店』のエピソード
<新 美の巨人たち 竹久夢二 『港屋絵草紙店』>(テレビ東京)

   筆者は竹久夢二ほかの臈長けた(ろうたけた)美人挿絵画家の中では、高畠華宵や蕗谷虹児の方が竹久夢二より好きであったが、今回の『港屋絵草紙店』のエピソードを聞いて、唸った。夢二の人生の中で女たちとの、言わば本能のままに、一種支離滅裂に関係した話を聞くと、彼が描いた美人画に、より魅力が増す。
   夢二はわずか23歳の時、2歳年上の岸たまきと結婚する。女性問題が起こる。笠井彦乃という愛人が出来、その上、画学生の東郷青児も入り浸り、男は夢二と東郷、女はたまきと彦乃、この4人がそれぞれ関係しあって四角関係になる。みんな若いし、芸術家が2人もいるし、さもありなんと思うが、当時、文春砲はない(笑)。
   『港屋絵草紙店』は夢二が妻のたまきのために作ってやった店で、今、明治座の前に同じ名前の店があるそうだ。和服姿の女が2人、なよなよと立っている。右には黒い上下を着て黒いソフトを被った細っこい男が1人立っている。これは夢二そのものである。俯き加減の迫力のない横顔で、なんとなく、気後れしている感じがする。
   後に夢二は妻のたまきを捨てて、ニコライ堂で彦乃と再婚するが、彦乃はわずか23歳、結核で死んだ。それどころか、今でも追っかけがいるように有名になった竹久夢二自身も、わずか40代で亡くなるのである。現在の半分の歳である。栄養や医術が現在と比較にならなかったと考えられるが、乱れた男女関係の因果応報ともとれる。(放送2021年3月13日22時~)

(黄蘭)

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