玉川徹「最後の勝負」論 東京でも「まん延防止措置」適用

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   新型コロナウイルスの高齢者対象のワクチン接種が12日(2021年4月)、東京・八王子市などで始まった。同市役所前には、先着順の予約はすでに電話などで受付を終わっているにもかかわらず、接種券を持って並んでいる人の姿もあった。電話がほとんどつながらなかったため、ネットの手段を知らないお年寄りの中には、当初予約が終了したことを知らなかった人もいたようだ。この中には、心筋梗塞の経験がある70代の男性もいたが、職員に予約が必要だと知らされ、渋々引き上げたという。

  • 番組公式サイトより。
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「指名制でやった方がトラブルは少ないんじゃないか」

   この日は65歳以上の高齢者250人が接種を受ける。同市には1950回分のワクチンが到着したが、対象者は16万人で倍率は82倍。電話は1時間半、ネットは30分で予約が閉め切られたという。予約ができた人の話では、家族10人がかりで電話をかけ長男がつながった、とか、電話・ネット・スマホ2台を総動員し、電話はまるでつながらず、ネットが4、5回目につながったという。

   日本医科大学の北村義浩・特任教授は、「デジタル化が進んでいないことが問題だ。人気コンサートのチケット並みだ。先着順はやめて、市の方から、あなたは何日に来てください、と指名制でやった方がトラブルは少ないんじゃないか」。

   同教授によると、470万人の医療従事者の優先接種はまだ100万人ほどしか終わっていないまま、高齢者と併行して接種を進めることになったという。番組によると、医療関係者は総計で159万回、2回接種は49万人だ。

   河野太郎・ワクチン接種担当大臣は、「高齢者3600万人分の供給目途が立ったという理解で構わない」。田村憲久厚労相は「6月末に(高齢者)全員が2回目を打ち終わっている状況には、なかなかならない」。

「社会的には最後の波と考えて頑張りたい」

   東京都などで「まん延防止措置」の適用が始まった。東京都は5月11日までの1か月間、23区と武蔵野市、立川市など6市。京都市は5月5日まで、沖縄はやはり5日まで、那覇市など9市で。新たな対策は都道府県間の移動自粛だ。

   コメンテーターの玉川徹「今度は最後の勝負だと考えたらどうだろう。ワクチン接種は、日本は遅れているが、英国や米国は夏までに終わる。ワクチン生産能力は増強している。夏以降は今より、ワクチンは手に入りやすくなる。一番大きな波がこれから来るんだけど、社会的には最後の波と考えて頑張りたい」。

   東京五輪開催という政治目的のために、「緊急事態宣言」の言葉を避けたい、とうそぶく閣僚より、「最後の勝負」の方がよほど説得力がある。

(栄)

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