2021年 5月 8日 (土)

警察内部の清濁併せ呑む捜査共助課・理事官、上条漣(玉木宏)の陰謀渦巻く捜査を描く。あまり面白いドラマとも言えない
<桜の塔 第1回>(テレビ朝日系)

   テレビ朝日はいったいいくつの警察物バリエーションを作れば満足するのだろう。今度は組織内の出世競争ときた。警視庁捜査共助課の理事官・上条漣(玉木宏)は警視総監を目指す清濁併せ呑む野心家の刑事である。19人が人質にされた銀行立てこもり事件の容疑者を落とすために、3Dプリンターで作った改造拳銃に指紋をつけて置くぐらいの捏造は朝飯前だ。プロファイル技術にも長けている。

   幼馴染の捜査一課刑事・水樹爽(広末涼子)は大衆食堂の娘で上条の危うさを心配しているが、良き理解者でもある。警察には東大派と地方大学の外様派と薩摩派があり、警視総監(段田康則)は両派を競わせている。上条の上司である刑事部長の千堂大善(椎名桔平)は、少数派で分が悪く、上条の手柄を期待している。娘の千堂優愛(仲里依紗)は共助課の佐久間義孝の婚約者だが、バーのママと上条の奸計に嵌り、未成年者を買ったことで脅されて失脚する。

   玉木はニコリともせず、刑事たちは事件解決よりも派閥の行く末や仲間の失態に関心が高く、こんな警察で犯罪防止は大丈夫か、と突っ込みたくなる。所々に面白い台詞はある。例えば、「キャリアは〇年経てば自動的に刑事になれる」など、キャリアとノンキャリの現然たる差別感はドラマの要として通底している。広末涼子が捜査一課の主任とは違和感あり。男社会の警察でもジェンダーに気を配っているということか。「面白いドラマ」か「否」かと問われれば「否」。(放送2021年4月15日21時~)

(黄蘭)

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