J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

松坂桃李「今ここにある危機とぼくの好感度について」超絶面白すぎ!「今季の隠れた傑作」「桃李君の能天気なセリフ、進次郎だね~」「NHKが忖度ゼロの気合で作った」「永田町をディスってますね」

   松坂桃李主演のNHKドラマ「今ここにある危機とぼくの好感度について」が4月24日からスタートした。初回の視聴率こそ6.3%(ビデオリサーチ調べ、世帯、関東地区)とイマイチだが、ネット上では「面白すぎる!」「今季ドラマの隠れた傑作かも」「NHKが本気で作り込んでいる」と絶賛の嵐が吹き荒れている。

   名門「帝都大学」大学を舞台に広報マンが数々の不祥事に振り回される姿を描くブラックコメディーだ。脚本を手掛けるのは連続テレビ小説「カーネーション」などで知られる渡辺あや氏。松坂桃李が、映画「新聞記者」で見せた正義感あふれる悩める官僚役とは真逆の、何も考えておらず、自分の保身ばかり考えている超薄っぺらの人間を演じるところが面白い。

  • 何も考えていない大学広報マンを演じる松坂桃李(NHKの公式サイトより)
    何も考えていない大学広報マンを演じる松坂桃李(NHKの公式サイトより)
  • 何も考えていない大学広報マンを演じる松坂桃李(NHKの公式サイトより)

「スポーツっていうのは体を動かすってこと」

   第1話では、当たり障りのない発言だけを心掛けてきたが、人気が低迷したイケメンアナウンサーの神崎真(松坂桃李)が、恩師・三芳(松重豊)の誘いで大学の広報マンに転身する。石田課長(渡辺いっけい)率いる広報課に着任早々、帝都大学の理事たちに呼び出された神崎は、スター教授・岸谷(辰巳琢郎)の論文不正を告発したポスドク(非正規研究者)木嶋みのり(鈴木杏)に接触するよう命じられる。みのりが、神崎が学生の頃ほんの一時期付き合った元彼女だったからだ。

   神崎はみのりと会い、理事たちに言われるままに、「助教のポストにつけるから、データ不正への内部告発を取り下げてくれないか」と持ち掛ける。これに対するみのりの返答が小気味よかった。「そんなクソダッサイ条件、私は飲みません!」。そして、大学新聞にデータ不正がスクープされ、一気に社会問題になる。...という展開だった。

   ネット上ではこんな称賛の声があふれている。

   「脚本とキャスティング、最高!上手い!松坂桃李さんや脇を固める渋い俳優さんたち、杏さんもリアリティが感じられ、じっくり観てしまいました。松坂さんの台詞、『あー、やっぱり僕はスポーツっていうのは体を動かすってことだと思うんです』っていうところでは、家族全員が『進次郎だね〜!』と、大笑いしました」

   「配役、脚本、演技、すべて揃ったドラマは1話目からすぐにわかるものですね。 ありそうで、なさそうで、ありふれた日常の中。でも、こういう人いる、いる、と思える。好感度と危機管理、言われてみれば相関関係なのか!と気付かされました。松坂桃李さんのちょっと頼りない、振り回される感じは本当にハマります。物事を深く考えない、先を予測しない単純な行動は、小中学生男子にありがちで、息子のようでとても愛おしい。根っからの悪になれない松坂桃李さんがこれからどうなるのか、楽しみです」

「名バイプレイヤーが大挙出演、贅沢すぎる」

   「最近、中身スカスカの軽いドラマばかりで、見応え十分、満足感を味わえる作品に出会えてなかったので、久々の秀作に感動した。松坂桃李さんが、うまく抜けているアホさとか、オロオロとかが上手だね。鈴木杏さんもホントに素晴らしい!皆さん演技派で、シリアスな場面とコミカルな場面のメリハリが効いて心地よい」

   「名バイプレイヤーが大挙して出演、 かなり贅沢である。松重豊、國村隼、渡辺いっけい、温水洋一、古舘寛治、岩松了、安藤玉恵。1人だけでも出ていたら、ドラマに安定感があるのに、何人も出ているから安定しまくっている。演出家には堀切園健太郎(ほりきりぞの・けんたろう)の名前が。彼が関わるドラマにつまらないものはない。『ハゲタカ』『篤姫』『外事警察』『ロング・グッドバイ』『スニッファー』。名作ばかりだ。今期ドラマでは隠れた傑作かもしれない。題材が面白い。大学の広報にスポットを当てるなんて。それに主人公は、意味のある事は何も言わない元アナウンサー。全5回と短いのが残念だ」

   NHKが力を込めて作ったという気合が伝わってくるとの声も。

   「面白かった~!演技の達者な役者さんばかりで、内容もクスッと笑えて深く考えさせられて、民放ではなかなかできない内容をNHKが本気で作りこんできますよね。そんなドラマ好きです!」

   「良かった〜。あっという間に終わった。浅いラブコメ全盛の今季にあって貴重な社会派ドラマ。スポンサーに忖度する必要のないNHKならではの作風」

「無策・無能・無責任の永田町をディスったドラマだ」

   大学関係者からもこんな声が。

   「ムチャクチャ面白かった!最高です。本当に、大学の内部はあんな感じです。よくわかるな、と驚いたし、それをあんなに楽しく面白く描く腕力に感心しました。渡辺あやさん、これからが楽しみです」

   「大学の広報という仕事は、なかなかドラマで取り上げられることはないので楽しみです。まだ1話なのに、『ブレないテーマ』を感じました。これから主人公が『世の中の複雑さ』とどう向き合っていくのか、とても気になります。何より鈴木杏さんがよかった!ビジュアル、話し口調、表情、何をとっても無理のない、無駄のない感じ。キャラクターにぴったりでした」

   最後にこんな意見を紹介したい。

   「このドラマ、もしかして永田町をディスってます?『発言に意味を持たせないのが危機管理!』『正論は敵だ!』。無策・無能・無責任で、不祥事の後手、後手に回る。『事なかれ』で押し通そうとする老獪な隠蔽体質。既得権益を守ろうとする集団の論理。リアル~。このテーマのドラマで、着地点をどこにするのかは楽しみ。果たして桃李クンはヒーローに転ずることができるのか?」