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「青天を衝け」血洗島編終了...とっさまの神セリフ「孝行は親にするもんだと思っていたが...」に感動の渦!「今日の主役は超可愛い赤ちゃんです」「底抜けに善良な村人が渋沢栄一の生涯を支えた」

   吉沢亮主演のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の第12話「栄一の旅立ち」が5月2日(2021年)に放送された。「血洗島編」の最後であり、とっさま小林薫、かっさま和久井映見を初めとする村人たちの最後の出演とあって、「血洗島の皆様お疲れ様でした」という声が多かった。

   特に、「とっさま」こと市郎右衛門(小林薫)の「孝行は親にするもんだとばかり思っていたが、親が子にするもんだったとはな」という言葉は、「神セリフとして後世に残る」と絶賛の声が上がっていた。

  • 初めて娘のうたを抱いた栄一(NHKの公式サイトより)
    初めて娘のうたを抱いた栄一(NHKの公式サイトより)
  • 初めて娘のうたを抱いた栄一(NHKの公式サイトより)

とっさまの贈り言葉「物の道理だけは踏み外すなよ」

   物語は、役人に追われた栄一(吉沢亮)と喜作(高良健吾)をボロ屋に引き込んだのは、平岡円四郎(堤真一)だった。栄一は「百姓だろうが商い人だろうが立派な志を持つものはいくらでもいる。それが、生まれつきの身分だけでものも言えねぇのがこの世なら、おれはやっぱりこの世をぶっ潰さねばならねぇ」と自分の考えを言う。すると、円四郎は「そんなでっけぇ志があるってんなら、俺のもとに仕えてみてはどうだ。お前らがぶっ潰してぇっていうのがご公儀だというなら、我が殿がいるところは、江戸のお城のど真ん中だ。一橋家だ」と驚きの提案をする。

   しかし、栄一たちは断る。血洗島に戻った栄一は惇忠(田辺誠一)らと高崎城乗っ取り計画の準備をしていた。京都から長七郎(満島真之介)が戻り、涙ながらに中止を訴える。計画を断念した栄一は千代(橋本愛)に「自分が間違えていた」と打ち明け、初めて娘・うたを抱く。千代は「道は決して真っ直ぐではありません。曲がったり、時には間違えて引き返したってよいではありませんか」と励ます。栄一は父・市郎右衛門(小林薫)に村を出て京に向かうことを話す。市郎右衛門は「俺はもうお前のすることに是非は言わねぇ。ただし、物の道理だけは踏み外すなよ」と送り出すのだった。

   今回は栄一と娘のうた、そして市郎右衛門と栄一の親子の絆に感動したという人が多かった。

   「今日の主役は赤ちゃん。この赤ちゃん、チョー可愛い。愛嬌もあり、長い演技中も泣かない」

   「感動した。長七郎の必死の訴えで栄一たちが焼き討ちを諦める場面、素晴らしかった。だが、それ以上に娘、うたを巡る千代とのやり取り、心に染みた。子供を愛しすぎるとその子をまた失うことが怖くなる、その告白に栄一の心情が溢れ、彼がうたを初めて腕に抱くシーン、感動した。また父子の対話での『孝行は親にするもんだとばかり思っていたが、親が子にするもんだったとはな』は、神セリフとして記録したいほどだ。小林さん、見事」

千代の「道は真っ直ぐではありません」に泣けた

   「小林薫さんはいつもながらシブいですね。ちょっとシブすぎます。こういう父親がいたら、誰だって頑張れると思いますね!」

   「焼き討ちを思いとどまる事で、栄一が命を落とさずに済んだ事が大きい。当時渋沢家の跡取りで、百姓としてもやるべき事が山ほどあるのに、よくあんなに物分かりよく送り出せるものだと感心した。血洗島の底抜けに善良な人々は栄一が成功した後も栄一を支えたという。稀なる栄一を支える理屈を超えた力が働いていたのだろうか」

   「我が子を初めて抱いた感覚。自分にも覚えがあった。30年近く前の感覚。あやうげな新しい命、感激と責任を噛み締めた朝。『死なねーで良かった』の栄一青年の言葉、胸にくるね。栄一青年のテロルの標的になった幕閣や西洋人も同じく。結局はテロリズムでは世の中は変わらない。京都でテロリズムの地獄を見た長七郎。彼が壊れていく姿、そして円四郎さんの悲運。『長くは生きられないだろうね。惜しい、惜しい』って言っていた当人が明治まで生き延びていたら」

   「情けないと泣く栄一に千代のかける言葉がよかった。『道は真っ直ぐではありません。過ちを改めざる、これを過ちという。来た道を戻ればよいのです』。すがすがしい。『女の道は一本道』と語って自刃した『篤姫』の乳母の言葉が思い出されました。とっさまも名言ですね。『孝行は親にするもんだとばかり思っていたが......」は、『龍馬伝』の父の名言『龍馬、命を使い切らんといかん』を思い出しました。ところで家康様、びっくりさせないでよ!」

   「やっと京へ。三谷さんの『新撰組』も京に行くまでの多摩編が長かった。 幕末ものは京に行くことでやっと動き出す感じですが、そこまでをきちっと描いておくことが後で生きてくるので、やはり大切なのだと思います」

平岡円四郎を明治まで生かしたかった

   平岡円四郎にもエールの声が多かった。

   「平岡円四郎さんは、幕末に大きな功績を残しながらも、現在に至っては肖像画も写真も何もない。平岡円四郎さんが『青天を衝け』で世の中に知れ渡ることは、とてもいいことだ。渋沢栄一さんに大きな影響を及ぼした人ですからなおさらです」

   「『翔ぶが如く』とモックンの『徳川慶喜』は平岡円四郎の扱いが小さく、円四郎より新門辰五郎の方に大きな存在感があった。『青天を衝け』は平岡円四郎に新門辰五郎のキャラを融合させているのかもしれない」

   「前回の放送で、栄一たちが藤田東湖の息子と大声で騒いでいた飲み屋で、川村という武士が栄一たちの話をじっと聞いていた。今回、平岡と栄一たちが話している時にそばにいたのが川村です。平岡は慶喜のために新しい家臣が欲しいので、『エネルギーの溢れている面白いヤツ』を川村らに探させていたのだと思います。川村役の波岡一喜がハマっていると思いました」

埼玉県民です。「翔んで渋沢栄一」です!

   最後に埼玉県民の声を紹介したい。

   「肥沃な大地の『地主のお坊ちゃま』気質の埼玉県民が、『近代日本経済の父』と称される渋沢栄一を生んだ所以が、ようやく解りかけてきました。目と鼻の先深谷での大河ドラマ、埼玉県民であるがゆえにますます目が離せない。そして、徳川慶喜との出会いと日本の行く末、どう描いてくれるのか。面白くなりそうだ。今度は『完』まで観ます」