2021年 6月 14日 (月)

『ニュースウォッチ9』が、遅まきながら演奏家の生活困窮者を取材したのは評価できる
<ニュースウォッチ9>(NHK総合)

   今、クラシックの演奏家はライブがなくなって生活の危機に瀕している。しかも、昨年と違い、持続化給付金に代表される公的支援がほとんどない。小口資金を借りても返す当てがないから借りられない。文化庁の役人は演奏家の実情や援助の必要性に理解がなく、申し込んでもほとんどはねられる。芸術家を大切にしない酷い国だ。

   当番組がここに斬りこんだ。フリーランスの演奏家、八木倫明の銀行残金は、もう9万円少ししかない。昨年は約100万円の支援で助かったが、今年は1度しか利用できていない。生活困窮者である。民間の支援に期待している。彼の演奏会に来てくれたコンサート客から、善意の支援物資を送ってくれるのがありがたいが、もっと、公的支援がなければ、若い人も支援の輪から落ちこぼれつつある。

   まったく、この国の政府は何をやっているのだ。国会議員は高額歳費をもらっているから、ぬくぬくとしていて、困窮者の逼迫の実情を知ろうともしない。解散で浮足立つより前に、下々の実情をもっと足で調べて回れ。筆者の知人の演奏家は予定されていたコンサートが5回分もなくなって、ほとんど無収入に近くなっている。

   人間にとって芸術は絶対に必要な精神的栄養である。肉体を維持する食べ物と同じく、必要欠くべからざるものなのに、ともすればどうでもいいサプリメント的扱いをされる。西欧では音楽と哲学は人間にとって最重要な学問と同様に扱われる。日本は後進国である。(放送2021年5月13日21時~)

(黄蘭)

採点:0
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中