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故・神田川俊郎さんが直面した コロナ「転院は若い人から」の現実

   「料理の鉄人」などでも活躍し、バラエティ番組でも人気を博した料理研究家の神田川俊郎さんが新型コロナウイルスに感染し、4月25日(2021年)に大阪で亡くなった。81歳だった。5月24日の「あさチャン!」が特集した。神田川さんの次女・可江さんによると、異変が生じたのは4月16日。それまで元気だったが、この日風呂場で足を滑らせて転倒し、救急車で病院に運ばれた。念のためPCR検査を実施したところ陽性が判明。可江さんは「ビックリしたが、翌日には病院から電話で『大丈夫。元気だから気にしないでいい』と言われた」という。

   容体が悪化したのは入院3日目。酸素チューブが必要な状態になり、重症化に対応できる病院への転院を希望したが、大阪では病床が逼迫し、転院は若い人からお願いしたいと言われたという。可江さんは「ちょっと悔しい気持ちはある」と話す。父・俊郎さんは一時回復に向かったが、4月24日に容体が急変し、翌25日の早朝に息を引き取った。

  • 番組公式サイトより
    番組公式サイトより
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次女が「伝えたいことがある」と取材に応じる

   その朝の病院からのメールによると、午前3時過ぎに血圧と心拍数が低下、4時21分に脈拍が50を切り、4時34分に呼吸が止まった。可江さんは「メールを見て信じられなかった。元気な声を聞いていたし。せめて顔くらい見たかった」と話している。

   MCの夏目三久は「あっという間に急変したんですね。可江さんは伝えたいことがあるということで、今回の取材を受けてくださいました」とコメント。

   大阪府の重症病棟の使用率は、神田川さんが入院した当時108.9%。5月23日現在ではそれが137.5%とさらに悪化している。

   可江さんは「父と同じ思いをしていただきたくない。病床がなくなり治療を受けられなくなる人がいる。一人一人が考え直し、意識をもっていただいて常日頃からコロナ対策をして欲しい」と話している。

(バルバス)