サッカー欧州選手権で300人感染 「スッキリ」で交わされた議論とは

   「こちらの映像をご覧ください」ときょう30日（2021年６月）に森圭介アナウンサーが伝えたのは、サッカースタジアムの前で肩を組み、ピースサインで写真に収まり、雄たけびをあげているサポーターたちの姿だ。

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  五輪への教訓は？

会場はロシア・サンクトペテルブルク

   誰もマスクをしていないので、数年前の映像かと思いきや、現在行われているサッカーのヨーロッパ選手権大会（ユーロ2020）のロシア・サンクトペテルブルクの会場。ここで応援したサポーター約300人が新型コロナに感染したのだという。

   今月11日に開幕したユーロ2020のサンクトペテルブルクのスタジアムでは、感染対策として観客数を収容人数50%、上限３万500人に制限しており、検温や時間差入場のほか、マスク着用やハイタッチなどの接触を避けるよう呼びかけてはいた。しかし、映像や写真を見ると、21日に行われたベルギー対フィンランド戦を観戦したフィンランドのサポーターたち約3000人は、マスクなしで密集し、大声をあげていた。

   会場のサンクトペテルブルクからフィンランドの首都ヘルシンキまでは車で約５時間とあって、バスや車で移動した人が多かった。AP通信によると、渋滞で時間がなかったため、フィンランド当局は各自で検査を受けることを条件に、未検査のサポーターについても入国を許可したのだという。そしておととい28日、帰国後の検査で約300人が感染したことが明らかになった。

松田丈志「ルールさえ守れば...」

   サッカーの話題だけあって、MCの加藤浩次が張り切ってコメントした。

「ユーロは今回、１つの国ではなく、色んな国の会場でやりましょうということになっています。サンクトペテルブルクは観客数を制限しているが、たとえば感染者数が少ないハンガリーのブタペストは、お客さんを全員入れてみんなが熱狂している。僕は（テレビで）結構試合を見ていますが、どの会場も誰もマスクはしていませんよ」

   日本感染症学会専門医の佐藤昭裕医師「300人という感染者が短期間に出たことを考えると、スタジアムでのマスクをつけない大声での観戦によって一斉に広がったことが考えられます」

   競泳元日本代表の松田丈志「東京では日常的に電車もバスも大勢の人が乗っていますが、クラスターは起きていない。ルールさえ守れば、東京五輪ではこういうことは起きないのではないか」

（キャンディ）