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解除後のGo Toイートへ賛否 期待の声と「まだ早いんじゃ?」

   2カ月半にわたって続いた緊急事態宣言について、政府が30日(2021年9月)に解除する方向で検討している状況について各界の期待と不安の声を、27日の「あさチャン!」が伝えた。

   26日夕に訪米から帰国した菅首相は首相官邸で、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言の解除方針をめぐり、関係閣僚と協議した。菅首相は27日にも、19都道府県に出されている緊急事態宣言の解除の判断をする方針で、まん延防止措置への移行も見送る考えだ。最終的には自治体と協議して、明日正式に決定する。

  • 緊急事態宣言の解除に注目が集まっている
    緊急事態宣言の解除に注目が集まっている
  • 緊急事態宣言の解除に注目が集まっている

「あさチャン!」が伝えた各地の動き

   東京都の昨日の感染者は299人で前週の同じ曜日を266人下回った。大阪府で386人、愛知県166人など、全国の感染者は2134人で、重症者は52人減って1133人、21人が死亡した。一方で、この週末は、各地で人出が増え、前週の土曜日と比べると、神奈川県の江ノ島で306%、鎌倉市で181%、代々木公園で168%など、観光地などに人が繰り出した。熊本城で157%、那覇空港で146%、京都・嵐山でも145%、前週より増えた。

   解除後に向けた動きはすでに始まっている。大阪府の吉村洋文知事は、「ゴールドステッカーを取得したところに限らせてもらいます」とし、「Go To イート」が再開された場合、府が独自で1000円上乗せして、1万3000円分の食事券を発行する方針を発表した。

   千葉県松戸市の旅行会社では、17日から「ワクチン接種者向けツアー」の販売を始めた。問い合わせは急増し、予約センターは大盛況に。「発表した当初の3日間は、前の月と比べて(問い合わせが)5倍以上になった」と社長は言う。

   一方で、リバウンドを恐れる不安の声も。東京都足立区の飲食店は、「まだどう転ぶかがわからないので不安なところが多い」。酒の仕入れはまだで、7月12日の「宣言」以降は、テイクアウトの営業だけで、売り上げは通常の十分の一に落ち込んだ。街では「少し気が緩めばコロナ拡大につながってしまう」(飲食店社員)、「まだGoToイートをやるほど沈静化していないので、早いんじゃないかと思う」(60代男性)との声も。

   政府分科会メンバーの舘田一博・東邦大教授は「感染者数はかなり減少しているが、一方で医療現場のひっ迫の度合いは、現場の先生方の声や自治体の考え方を参考にしながら、最終的に政府が決めると思う」

(栄)