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年末年始前のリバウンドはあるのか 感染激減要因を「スッキリ」で専門家が分析

   「きのう(2021年10月11日)、全国で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は369人で、400人を下回るのは去年の10月19日以来です。さらに東京都のきのうの新規感染者数は49人で、今年最も少なく、50人を下回るのはおよそ1年4カ月ぶりとなります。感染者の急速な減少が続く背景には何があるのでしょうか」と、岩田絵里奈アナが疑問を投げかけた。

   「スッキリ」が、順天堂大学大学院の堀賢教授、東北大学大学院で厚生省クラスター対策班の小坂健教授、日本感染症学会専門医の佐藤昭裕医師にこの急速な減少の理由を聞くと、3人とも「複合的な要因」ということで一致。

  • ワクチン接種の動きが広がっている。
    ワクチン接種の動きが広がっている。
  • ワクチン接種の動きが広がっている。

加藤浩次「ある程度緩和して、早めに対策する

   1つ目の要因は、ワクチン接種率の上昇。きのう時点の発表で、2回目接種がした人は約8146万人で、接種率は64%を超えた。佐藤医師は「ワクチン接種のスピードが重要だったのではないか。接種が広がるスピードが、日本は圧倒的に早かった」と分析する。

   2つ目の要因は、リスク行動を取る人がすでに感染したこと。「免疫がない人で、ハイリスクな行動を繰り返す人たちを中心にあらかた感染が広まってしまったのでは」(堀教授)、「感染リスクの高い人が一通り感染し終わった」(佐藤医師)。

   もう1つ、小坂教授が挙げた要因は、8月中旬からの人と接する機会の減少だ。「自宅で亡くなっている人がいるというので『これはマズイぞ』と、ハイリスクの人たちの動きが大分減った。集まる人数が少なければ少ないほどリスクは減りますから」と小坂教授は話す。

   司会の加藤浩次「日本はワクチン接種のスタートは遅かったですが、短い期間の中でみんなが打てたというのは大きいのでしょうか」

   日本感染症学会指導医の水野泰孝医師「そう思います。6月下旬くらいから、職域接種がものすごい勢いで進んだ。短期間にかなりの大人数の免疫ができたというのは、急速な減少の理由の1つでしょう。あと、欧米諸国と違うところは、日本人は普段からマスクをする習慣もありますし、集団での感染対策がきちんとできているということでしょう」

   今後はどうなるのか。先述の3人の専門家は「年末年始前のリバウンド」「感染力が強いウイルスの出現の可能性」「呼吸器ウイルスなので冬に感染が広がる」など懸念事項を口にしている。

   水野医師「私が1番懸念しているのは、海外から新たな変異株が流入してきてそれが発端で再拡大すること。水際対策の強化は非常に大事です」

   加藤「ある程度緩和して、早めに対策する。早い動きが政府には求められます」

(ピノコ)