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立憲と共産は「新しいリーダー見せて」 橋下徹氏「(負けた)責任取るべきだ」

   きのう31日(2021年10月)投開票された総選挙は、自民党が15議席を減らしながら単独で絶対安定多数を守った一方で、立憲民主党と共産党は合わせて16議席を減らし、小選挙区で候補者を絞った「野党共闘」は十分な成果を上げられなかった。その分、日本維新の会が30議席を増やした。選挙結果は何を意味するのか、11月1日の「めざまし8」が分析した。

   自民党は261議席と単独で過半数(233)を確保したが、選挙を指揮する甘利明幹事長が、自民党現職幹事長として史上初めて落選(比例区で復活当選)、派閥を率いる石原伸晃・元幹事長も落選する(比例復活もせず)など、公示前の276議席から15議席を減らした。

  • 選挙結果をうけ国会では…
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維新が躍進

   一方で、立憲民主党は小選挙区の75%にあたる217選挙区で、候補者を調整して一本化、自公候補と接戦に持ち込んだが、最終的には「62勝139敗」(16はその他)と大きく負け越した。小選挙区落選には、17回連続当選の小沢一郎氏や14回連続当選の「無敗の男」中村喜四郎氏ら(いずれも比例復活当選)、自民党の中軸から立憲に転じた重鎮や、辻元清美副代表(復活なし)も含まれた。共産党は、小選挙区で1~2万票とされる独自票を上乗せして「自民を追いつめ」(志位委員長)一定の存在感を示したが、全体の議席は減らした。

   ここで減らした議席は、丸ごと日本維新の会に(11→41議席)上乗せされた。2回前の選挙に回復した格好だが、コメンテーターの橋下徹・元大阪府知事(元維新の会代表)は、「数は同じだが4年前と意味は異なる」とした。国民民主党が8議席から11議席に増やしたのと合わせ、将来的に自民党との連立も視野に入る中道勢力が伸長した格好だ。

   橋下氏は「自民党の大勝ですよ。メディアは自民党過半数割れといっていたが、その感覚と国民の感覚は違った」。「政権選択選挙で負けたのだから、野党の代表は責任を取るべきだ。立憲民主と共産は新しいリーダーを見せてほしい」。

   「自民一強の終わり」はどうやら見えた。でも、その先の政権の構図がどこへ向かうのか。例えば、安保・外交政策や憲法の位置づけなどが明確でない野党共闘には、もう一歩踏み出せずにいる民意の戸惑いが、選挙結果には見えた。来夏の参院選に向けて、政権像を、よりクリアに創造できるか。橋下氏が進める「党首交代」も一つの手かもしれない。

(栄)