日テレ系伝説の音楽バラエティ番組「THE夜もヒッパレ」「速報!歌の大辞テン!!」の復活企画に思う

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   先週のこのコラム欄では、1990年代に絶大な人気を誇った日本テレビの伝説の深夜番組「DAISUKI!」がBS日テレの「旅する水曜日」枠で「DAUSUKI! 2022夏」として8月3日に放送されたことを取り上げました。

   今週は、別の「人気番組の復活企画」2番組を振り返りたいと思います。

   まずは「THE夜もヒッパレ」。以前にも何回かこのコラムで紹介した通り、1995年から2002年まで日本テレビ系で放送されていた音楽バラエティ番組で、企画・演出は菅原正豊(ハウフルス)で、プロデューサーは私でした。

   復活は、今春の3月30日に放送された「日テレ系音楽の祭典Premium Music2022」内の企画で、レギュラー出演者だった三宅裕司と赤坂泰彦も出演しました。番組全体が4時間近くあるなか、約1時間の放送でした。菅原(ハウフルス)演出ですが、三宅が「何か足らないなー。あ、そうか俺だった」という登場の仕方や、赤坂のカットイン(三宅が進行している時に、勝手に割って入ること)、「見たい、聴きたい、歌いタイ!」という合言葉で最後は天井に吊られた作り物の鯛にズームインするお約束も含めて、再演されていました。

   懐かしい映像もたっぷり流れ、例えば仲間由紀恵や米倉涼子の歌唱シーン、三浦大知や満島ひかりがメンバーだったFolderの歌とダンス、この番組で命名されたSPEEDが歌う宇多田ヒカル曲、デビュー前のKinKi Kidsが歌う中島みゆき曲等々でした。

   「THE夜もヒッパレ」の復活企画は、また近々にも放送予定と聞いており、楽しみにしています。

  • 復活企画に「現代にも通用するヒント」が…(写真はイメージ)
    復活企画に「現代にも通用するヒント」が…(写真はイメージ)
  • 復活企画に「現代にも通用するヒント」が…(写真はイメージ)

今のテレビ番組に「親子が揃って見られる企画」が必要では?

   次に復活したのが「速報!歌の大辞テン!!」です。これも、日テレ系で1996年から2005年まで放送された音楽情報バラエティ番組で、企画・演出は五味一男(日本テレビ)です。

   7月2日に日テレ系で生放送された「THE MUSIC DAY2022世代をつなぐ名曲」(約8時間放送)の中で約1時間、番組司会の徳光和夫と飯島直子の進行のもと、生ゲストに工藤静香や観月ありさ等を迎えテンポ良く進行していました。徳光も元気よく司会を務め、飯島と工藤と観月の仲の良さもあり、元々の番組にはいなかった桜井翔も司会に加わって見事な進行ぶりでした。

   「THE夜もヒッパレ」と「速報!歌の大辞テン!!」の復活企画を見て、優れた企画――「親子が揃って見られる企画」――は現代にも通用するヒントがあるのではないかという思いを強く持ちました。

渡辺弘(わたなべ ひろし)
渡辺 弘(わたなべ ひろし)
1952年生まれ。東京大経済学部卒業。1976年に日本テレビに入社し、制作局CP、ドラマ制作部長として番組づくりの現場で活躍。編成局長、制作局長、取締役報道局長、常務・専務を歴任した。「マジカル頭脳パワー!!」「THE夜もヒッパレ」「「スーパーJOCKEY」「24時間テレビ」などヒット番組をプロデュースした。 現在は「情報経営イノベーション専門職大学」客員教授。映像会社「2501」顧問。
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