市川新之助9歳、「3分」長セリフの出来栄え 加藤浩次「華がある」＆やらされ感ゼロ

   歌舞伎の市川團十郎さん（44）の長男、新之助さん（9）が7日（2022年11月）、襲名後初めて「外郎売（ういろううり）」の初舞台で、3分に及ぶセリフに挑戦した。8日の「スッキリ」が伝えた。

   7日正午過ぎ。「一生懸命、相勤めますれば、どうぞよろしくお願い申し上げ奉りまする」。先月末、江戸時代から続く大名跡を継いだ、「堀越勸玄」改め八代目市川新之助は、十一月吉例顔見世大歌舞伎の十三代目市川團十郎白猿、襲名披露興行で、「外郎売」の主役を演じた。父の團十郎が七代目新之助を襲名した際にも演じたものだ。

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  歌舞伎座サイトより

父・團十郎、ブログで「倅に泣かされました」

   先月の襲名前のインタビューでは、「優しくてかっこいい歌舞伎俳優になりたいです」、（「海老蔵」「團十郎」を名乗ってみたい気持ちはいつごろから芽生えましたか？）「子どものころから結構そういうことは」。團十郎「今も子どもだけどね。もっと子どもの時からだよね」。新之助「うんうん」。團十郎「真央は常に見ていると思いますし」「本当はじかに勸玄をほめたたえたい、麗禾を一緒に支えていきたい、私のことも支えたい、という気持ちがあると思いますけど」「心の中では常にいるわけですよね」

   今回の主役は史上最年少での挑戦となった。見どころは、約3分にも及ぶ長セリフ。2019年にも團十郎とともに小さな外郎売として6歳で登場し、長セリフを披露した。

   「小棚のこ下に小桶にこみそがこ有るぞこ杓子こもってこすくてこよせ。おっと、がってんだ」。あれから3年。「小棚のこ下に小桶にこみそがこ有るぞこ杓子こもってこすくてこよせ。おっと、がってんだ」「はめをはづして今日御出の何れも様に上げねばならぬ売らねばならぬと。息せい引っぱり東方世界の薬の元締め薬師如来も、上覧あれとホホ敬って申す」。父の團十郎さんはブログで、「倅（せがれ）に泣かされました」

   初舞台を見終わった、歌舞伎ファン歴20年の女性は、「口上の時からもう、涙が出てきて。本当にご立派でしたねえ。目線とか視線とか所作も、本当に素晴らしかったです」「本当に今日はお父様よりも素晴らしかったと私は思いました。本当にご立派でした」。「思わず涙した場面がありました。最後の方で、親はいないけれども子供は育つ、みたいな感じのセリフがあるんですね」

   MCの加藤浩次「楽しみですね。これからが」「華があるし、やらされている感、ホントないんですよね」

   この十一月吉例顔見世大歌舞伎は今月28日まで。来月5日からは十二月大歌舞伎で「毛抜」の粂寺弾正を演じる予定だ。

（栄）