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世界遺産「石見銀山」人気撮影スポットで転落死、加藤浩次が「う~ん」と唸る修繕が遅れたワケ

   世界遺産の石見銀山遺跡がある島根・大田市で3月8日(2023年)、観光地の川沿いの柵が崩れ、観光客の女性(68)が4メートル下の川に転落して亡くなった。きょう10日の「スッキリ」は、現地に飛んだ大竹真リポーターが「こちらに設置されていたらしい柵が倒れています。崩れた跡がくっきり残されています」とリポートした。

  • 日本テレビ「スッキリ」番組公式ツイッターより
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橋本五郎「命が失われた、重くみないといけない」

   大田市土木課の担当課長は「もう少し早く修繕していればよかったのですが」と唇を?み締めた。同市によると、柵の腐食を把握したのは2年前。安全のために腐食した柵の周囲に工事現場などに置かれるコーンを配置して立ち入れないようにしていたが、事故は起きてしまった。

   事故が起きたのは羅漢町橋。石見銀山の人気の撮影スポットの1つで、事故があったときも橋の上には多くのツアー客がいたという。地元の人は「よく見れば腐っているのはわかりますが、初めてきた方にはわかりにくかったのかもしれない」と話す。この柵は大田市が川への転落防止のために2010年に設置したもの。21年4月に腐食が確認されていたため、コーンを置いて対応していたが、注意を喚起する貼り紙などは設置していなかった。

   修繕が遅れていた理由について、土木課では通行量の多い道路の修繕を優先しており、柵まで予算を回せなかった、柵の修繕は来年の予定だったと語り、「早く修繕しておけばよかった」と悔やんだ。羅漢町橋のほかにも土台の丸太が腐食し始めている橋もあり、通行止めを検討している。自治会では1カ月ほど前に修繕の要望を出しているという。大田市長は事故を踏まえ「緊急点検を実施し、修繕についてできる限り早期に対応していく」とホームページでコメントを出した。

   長崎大学環境科学部の深見聡准教授は、「景観保護の観点から、使える素材やデザインの制限があり、自治体にとって世界遺産の維持費が大きな負担になっている」と指摘する。

   司会の加藤浩次は「ただ補修すればいいといわれても、世界遺産を見に来た人に"何これ"と言われるような補修はできないですし、難しいと思うなぁ、う~ん」とコメント。

   俳優の小澤征悦は「難しいと思うが、映像を見ると、事故現場にはコンクリートの段差があるようにも見える。何もわかってはいませんが、つまづいたりして落下した可能性もあるかもしれない。いずれにせよ、危険性はなくしていく方向にしないと危ない」とコメント。

   タレントの大沢あかねは「世界遺産の維持は難しいと思いますが、注意喚起が弱かったのかなという気がする。規制線を張るなりすれば、もう少し防げたのかもしれないですね」と話す。

   読売新聞特別編集委員の橋本五郎は「誰に責任があるのかはスパッと言うことは難しいが、命が失われたのは事実。重く見ないといけない。市は総点検するといっていますので、ぜひ実施してほしい。景観との兼ね合いも難しい。色を景色に合わせようとすると、注意喚起にならないということも起こる」とその難しさを指摘。

   加藤は「安全であるということが第一条件ですからね」とコメントした。

(バルバス)