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青山学院に何が起きているのか 理事長批判の怪文書出回る

   「名門」青山学院が揺れている。週刊誌2誌が同時に「怪文書騒動」を報じたのだ。「怪文書」は理事長について批判的な内容で、学校側は、その内容を否定し、「きわめて遺憾」としている。

理事や専任教員に差出人不明の文書が郵送される

青山学院は怪文書で「大揺れ」だ
青山学院は怪文書で「大揺れ」だ

   「怪文書騒動」を報じているのは、首都圏で2008年3月6日に発売された「週刊文春」と「週刊新潮」(いずれも3月13日号)。2月13日ごろ、青山学院の理事や専任教員に対して「松澤理事長にNO!」などと題された差出人不明の文書が郵送されたのだという。この「怪文書」は、少なくとも3バージョン存在するというが、いずれも05年11月に就任した松澤建理事長を批判するものだ。元々、松澤氏は損保業界一筋に歩み、日本興亜損害保険の社長を務め、現在は同社会長、という大変なキャリアの持ち主だ。青山学院の理事長には05年に就任している。

   批判の内容はというと、大ざっぱに言って(1)理事長が理事の人事に介入し「イエスマン」ばかりを集めた(2)理事長が小学校の校長にあたる「初等部長」の人事に介入した(3)理事長が幼稚園と初等部の入学試験について、特定の児童を合格させるように介入した、などというものだ。特に(2)については多くのスペースが割かれ、

「今年4月からの初等部長は2月に入ってもまだ決まっておらず、初等部では新年度への準備が全く滞ってしまっているという」

などと、人事介入が現場を混乱させていると主張している。

   なお、「週刊新潮」では、松澤氏への直接取材に成功しており、いずれの疑惑も否定。特に、入試への介入が疑われていることについては、不正入学が発覚した際には

「場合によっては、理事長として辞任も考えなければならないと思います」

と、職を賭して強く否定している。

理事長による人事介入や「裏口入学」疑惑を否定

   J-CASTニュースでも、同校に対してコメントを求めた。青山学院本部広報室ではファクスでコメントを寄せ、「怪文書」の存在は把握しているとした上で、理事長による人事介入や「裏口入学」疑惑を改めて否定、人事や入学試験のプロセスを説明した。さらに、怪文書については

「発信人不明で事実ではない内容であり、青山学院は、このような文書が発信されたことにつきまして、きわめて遺憾の意を表します」

と、憤りを隠さなかった。

   このように「大揺れ」とも言える同校だが、偶然にもこの「怪文書騒動」を報じた「週刊文春」の別の記事にも、同校が登場している。「おんな芸人」に高学歴が多い、という記事なのだが、にしおかすみこさんが、記事冒頭でこのように紹介されているのだ。

「青山学院大卒の才媛なのだが、学歴で得することはあまりないのだという」

   08年2月にTBS系の深夜番組「ランク王国」が放送した「渋谷の女性600人に聞いた『行きたい大学』ランキング」では、同校は見事1位に輝いた。「騒動」が注目されて報じられるあたり、「有名税」のようなところが有るのかも知れない。