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ある百貨店に「英断!」と絶賛の嵐 「お正月」めぐり起きた変化とは

   今年(2015年)の仕事納めは25日か28日か、それより後か、という話題を以前J-CAST会社ウォッチ(12月7日)で取り上げたが、「仕事納めなんかないよ・・・」という声も寄せられた。

   「年末年始もずっと仕事」というイメージが強い業種の一つが接客業だが、三越伊勢丹の一部店舗では、16年の初売りが後ろ倒しとなる。これがネット上で「英断だ!」と好評で、盛り上がっている。

初売りが「2日」から「3日」へ変更

初売りは3日に
初売りは3日に

   話題になったきっかけは、洋菓子店「銀座ウエスト」の以下のツイート(15年12月7日投稿)だ。

「百貨店の初売りと言えば1月2日からと相場が決まっていましたが、来年は三越伊勢丹グループの新宿・銀座・浦和の3店(編注:銀座ウエストはこの3店に出店している)は、1月2日迄休業という英断を下されました。百貨店にとって稼ぎ時の2日に休業されるという事は、売上増よりも我々テナント社員の労働環境改善を重視して頂いたものと感謝致します」

このツイートが、わずか1日で1万5000リツイートを超す反響を呼んだ。

「従業員もお正月をゆっくり過ごして欲しい」

「それがいいと思います。従業員もお正月をゆっくり過ごして欲しいです」
「静かで時間がゆっくり過ぎるお正月になりますね。従業員の皆様もいつも頑張ってらっしゃるので、お正月くらいのんびりしてください」
「休むべき所は休むべきなんだよ。時間があるから仕事入れようじゃないんだよ、殺す気か。24時間、365日営業とかやめちまえ。だから、この決断は素晴らしい」

など支持の声が相次いで寄せられ、休業による不便さを訴える声はあまり見あたらない。

「わ~凄い英断です!ウチの店は365日営業です...テナントなので、逆らえません...12月31日の夜とか暇ですよ...」
「素敵な会社ですね。残念ながらゆっくりできず、元旦より初売りの職場でございます」

と、正月休みがない接客業についている人からは「うらやましい」という声も上がっている。

   さらに、

   「これは一朝一夕に出来た事」ではない、と指摘したうえで、「いつの日か日本の全ての百貨店・スーパーの従業員が正月三が日ぐらいご家族とゆっくり過ごせる様にしたいと思うのは夢物語なのでしょうか」

との補足ツイートが投稿された。

初売りは2日が主流、元日からの百貨店も

   こちらも広く拡散され、

「小売、サービス業がより魅力的な職場になることを願う者として、食品業界有志の皆様に心から敬意を表します。また、このことをお知らせいただいた銀座ウェストの皆様に感謝を申し上げます」
「ちゃんとした正月休みがあった方が、客としても買いだめするぞ!って盛り上がれるので楽しいです。さらに31日も16時くらいで閉店してくれるとさらに盛り上がりますね」

と、応援のツイートが寄せられている。

   三越伊勢丹ホールディングスは、首都圏11店のうち8店について、16年1月2日を休みとし、初売りを3日にすると発表(9月8日)。マスコミでも報じられてはいた。ただ、当時の報道には気付かなかった人も少なくないようで、今回、ツイートを機にあらためて注目を集めた形だ。

   ほかの百貨店では、2日から営業の店舗が多い。西武・そごうは、全店元日から営業と公表している。(MM)