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職場の新人に根性論は愚とか 「はい、まず電話に慣れましょう」

   1コール♪、2コール♪、3コール♪......オフィスに鳴り響く電話の着信音。キーボードを叩く手を止め受話器を取り、ふと今年入りたての新入社員に目をやると――知らん顔してやがる!

   「自分が新人の頃は、我先に電話を取っていたのに......」と、お灸をすえたくなる気持ちも分からなくはないが、ちょっと待った。電話を取らない新人には、彼らなりの事情があるようなのだ。

  • いきなり出ろと言われても
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苦手意識持つ原因は

   ダイヤモンド・オンラインに、キャリアコンサルタントの櫻井樹吏氏によるコラム「新入社員が電話を取れない意外な理由」が掲載されている(2016年7月13日)。

   同氏は、昨今の新入社員が電話対応に苦手意識を持つようになった原因について、「家に固定電話がない」「詐欺など電話での犯罪から子供を守るため、家庭で子供に固定電話を取らせなくなった」の2つがあると推察。「いいから受話器を取れ!」と根性論で済ませようとせず、

「冗談ではなく、まずは電話機自体に慣れさせることから始めなければなりません。社内電話、内線、外線、あらゆることに慣れざるを得ない環境を作ることが大切です」
「単に経験が少ないがゆえに生まれる問題ですので、やり続けることでクリアできます」

とていねいに説いている。

さもありなんの声多く

   「電話を取らない最近の若者」に対し、世間は概して冷淡だが、この記事へのツイッターでのコメントには、

「いや、教育せんかったら出れんだろ...会社どころか部門ごとに対応方法あるだろうし。自分は新部署行っただけで出れないわ」
「ビジネスな電話やメールって一定のセリフ回しあるから突然やれと言われても、っていう感覚はとても理解できる」
「新入社員も当然ですが彼らの世代として育った背景がありますので、指導方法は考慮すべきでしょう」

と、若い世代へ理解を示す意見が少なからず寄せられており、ろくに教育もせず電話を取らせることには、やはり無理があると感じる人が多いようだ。

「私も経験あるけど、最初は電話に出るのが怖かった。これを克服するにはとにかく電話に出て慣れること」
「最初にマニュアル貰って毎日続けて今でこそ普通に対応できるようになったけど数ヶ月ぐらいは鳴る度心臓止まりそうだった」
「個人的には同僚の名前を覚えてないときに○○さんいますか?言われてもどの人かわからなくて困るから」

など、新人時代の電話対応への嫌悪を正直に打ち明ける書き込みもみられる。電話を取るのが怖い、できれば取りたくないという気持ちは、いつの世の新入社員にも共通しているようだ。

   中には、教育・指導方法の提案として、

「普通に電話とって応対できなかったら保留していいよって一言言えばいい話」

というアドバイスも寄せられた。(MM)