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人気「ヤプログ」に何が? 「ブログ崩れた」と苦情殺到

   GMOメディアホールディングスが運営する人気ブログサービス「yaplog(ヤプログ)」の仕様変更に伴い、「ブログが崩れた」として、同社に苦情のコメントが殺到している。「ヤプログ」に一体何が起きていたのか?

「しょこたん」や丸山和也弁護士などの有名人も執筆

「ヤプログ」には「ブログ崩れた」とのコメントが相次いでいる
「ヤプログ」には「ブログ崩れた」とのコメントが相次いでいる

   「ヤプログ」は、ブログの仕様を多種多様なデザインから選ぶことができるほか、絵文字やフォントなども設定できることなどから人気を呼んでいるサービス。「しょこたん」ことタレントの中川翔子さん丸山和也弁護士などの有名人もこのサービスを利用してブログを執筆している。

   その「ヤプログ」のメンテナンス情報や障害情報などを知らせる「編集部ログ」のなかで、2007年6月8日に次のような「スキン」(ブログ背景の画像ファイル)の仕様変更の告知がされた。

「記事に掲載できる画像横幅の最低値を400pxといたしました。以前より大きな画像を記事に掲載したいとのご要望が多く、今回全てのスキンで横幅400pxの以内の画像を掲載できるよう仕様変更いたしました」

   ブログユーザーにとっては「朗報」のはずだが、この告知のコメント欄には苦情が殺到。「ブログが崩れた」などとする100件以上のコメントが2007年6月12日現在で書き込まれている。
   GMOインターネットグループによれば、6月8日、このコメント欄の書き込みに気づき、運営者が同日夕方に「表示の崩れ」を確認。すぐに修正を行ない、「表示崩れ」について問い合わせがあったユーザーについては対応を行った、としている。

   にもかかわらず、コメントのなかには、問い合わせをしたら、「何卒ご了承いただけますようお願いいたします」と「ブログの崩れを我慢してほしい」と述べているかのような回答が返ってきた、とするものもあり、ユーザーから不満が噴出した。

   「この会社の動作確認はいったいどうなっているんでしょうか?」「大企業とは思えない対応だと思います」などといった同社に対する批判のコメントが相次いだ。これを見る限り、ヤプログに大問題があったかのように思えるが、GMO側から帰ってきたのは意外な答えだった。

ほとんどは、ユーザー側の書き間違えのせい?

   GMOインターネットグループ広報はJ-CASTニュースに対し、「表示崩れ」があったのはごくわずかのブログで、それについては迅速に修正作業を完了させたためにユーザーに対して告知は行っていない、としている。しかし、「編集部ブログ」で問題になっているのは多くはこの「不具合」による「表示崩れ」ではなく、ユーザー側のHTML言語の書き間違えによる問題だと指摘している。

「今回の仕様変更では、各種ブラウザに対応できるように設定を変更しました。そのためHTMLの書き間違え、例えばスラッシュで文章を切ったりしている人で、インターネットエクスプローラーで問題なく見えたとしても、新しい設定では吸収できなかったものがあるかもしれません。この場合は(同社の)不具合ではないです」

   また、HTMLの書き間違えによる表示の問題があったユーザーについては、「詳細について問い合わせがあったものには細かく対応している」としている。つまり、GMO側からすれば、「編集部ログ」に苦情コメントがここまで相次いでいるのは、ユーザー自身の「タグの打ち間違い」を「表示崩れ」というシステムの問題だと「誤解」されてしまった、ということになりそうだ。しかし、その「誤解」は未だに解消されずに苦情のコメントは時間を追うごとに増えている。