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NHKがAAA の出演取り止め 所属事務所は「スケジュールの都合」

   NHKホールで2007年9月6日に収録される「ミュージックジャパン」に7人組音楽ユニット「AAA(トリプルエー)」が出演する計画が進められていたが、NHKは8月27日、AAAの伊藤千晃さんが米国の観光地の岩に落書きをしていた問題を重く見て、AAA出演を見合わせたことを明らかにした。これに対し、所属事務所のエイベックスでは、「スケジュールの都合で出演を取り止めた」と話しており、両者の言い分が食い違っている。

「青少年に影響が大きい」と判断

   NHK番組広報部では、J-CASTニュースの取材に対し、「ミュージックジャパン」にはAAAと同世代のミュージシャンが多数出演し、中高生の視聴者も多いことから、「青少年に影響が大きい」と判断して出演を取り止めたと説明している。番組広報部の担当者は、「落書きは道徳的に許される行為ではない。所属事務所のエイベックスと話し合って決めた」と話している。NHKでは、落書き問題を受けて、8月20日ごろからエイベックス側と話し合いを続けていたという。

   一方、エイベックスでは、NHKが出演取り止めの理由として落書き問題を挙げたことに対し、J-CASTニュースの取材に「その件については、エイベックスとしてお答えすることはございません」と回答。「出演予定がなくなったのは、スケジュールの都合で取り下げただけで、落書き騒動を受けてということではない」と説明している。

   これまで落書き問題がきっかけで出演取り止めがあったかについては、「特にありません」とエイベックスの担当者。今後の取り止めについても、「現状では予定していません」と話している。

   AAAメンバーの落書き問題を巡っては、この問題を報じたJ-CASTニュースへのコメントが1200件を超え、異例の関心を集める中で、ネットには落書き問題のまとめサイトも出現した。そこでは、NHKにミュージックジャパンへのAAA出演中止を申し入れたという報告も掲載されている。NHKによると、NHK視聴者コールセンターには、こうした申し入れが相次いでいたという。

「落書きは、AAAの手で消すべき」の声も出る

   落書き問題では、AAAメンバーとスタッフが07年8月3日、AAAの公式ホームページに謝罪文を掲載した。そこでは、「現地の管理事務局へお詫びを申し上げるとともに、補修に向けての話しを進めている」としていた。そこで、J-CASTニュースが、その後の補修はどうなったかエイベックスに取材すると、「補修の件は、今話を進めている最中なので、お答えすることはございません。もし変化がありましたら、AAAのホームページで報告します」としている。

   謝罪文掲載の後、公式ホームページで具体的な報告はまだない。こうしたこともあってか、AAAやエイベックスに謝罪を求めるためにはどうすればよいか意見を交わすというサイト「AAAの為に…」も立ち上がり、意見交換が行われている。
   その意見掲示板では、

「まず落書きは、AAAの手で消すべき(中略)
そして動画で【手書きの文字よりも気持ちは遥かに伝わる】謝罪すべき
そうすれば、批判の大半は収まるだろうし
そこまですれば逆に好意を持ってくれるかもしれない」(中略は編集部挿入)
「時間が立つほど解散の危険性が上がりそうで心配です。
ここは本人が改めて謝罪をし、会社が事態の鎮静化を謀るべきだと思います」

と、AAAの先行きを心配する声が多い。ただ、このサイトは、管理人の都合で8月末に閉鎖するとしている。