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2ちゃんねる「削除人」人数 100人と「ひろゆき氏」明かす

   巨大掲示板「2ちゃんねる」は、その管理をめぐって数々の訴訟を抱えている。誰がどのように管理しているのか、必ずしも明らかになっていなかったが、管理人の「ひろゆき」こと西村博之氏に対して起こされた訴訟の中で、運営の一端が明らかになった。

「削除人」と呼ばれるボランティアが作業を行う

削除人の数は100人だそうだ
削除人の数は100人だそうだ

   2ちゃんねるをめぐって起こされる訴訟の中には、名誉棄損にあたるとされた書き込みが削除されないまま問題視されるケースが少なくない。問題のある書き込みの削除を要求する際の手続きは、2ちゃんねる内の専用の掲示板に、削除要請の書き込みを行う、というのが基本的な手続きだ。

   削除要請を確認した「削除人」と呼ばれるボランティアが、実際の削除作業を行う、とされてきたが、具体的なオペレーションの詳細が明らかにされることは少なかった。しかも、報道された場合でも内容にばらつきがあるのだ。

   例えば、アエラの04年7月12日号では、削除人の数は「300人」とされ、削除人のひとりが、このように内情を語っている。

「自分が楽しんでいる場を、自分できれいにしてるだけ。まあ自警団みたいなものですかね。でも、2ちゃんが企業運営になったら、削除人はやめるかな」

   その一方で、ネットコミュニティーで批判を浴びた、毎日新聞07年初めの連載企画「ネット君臨」では、削除人の数は「150人」、特定のスレッドを立てる権限を持つ「記者」の数は「200~300人」だとされている。

フルネームを把握しているのは「10人程度」

   そんな中、「切込隊長」として知られる会社役員の山本一郎さんが、ひろゆき氏に対して損害賠償を求めている訴訟の5回口頭弁論が07年9月4日、東京地裁で開かれ、ひろゆき氏自ら運営体制について口を開いたのだ。当日の様子は、ニュースサイト「オーマイニュース」が、詳しく伝えているが、それによると、管理に携わっているのは「300~400」人だが、そのうち、削除の権限を持っているのは「100人程度」なのだという。さらに驚くべきは、そのうちフルネームを把握しているのは「10人程度」だということだ。

   実際、J-CASTニュースが、スレッドを立てる「記者」に取材を申し込むため、管理人のアドレスにインタビューを申し込むメールを送付したところ、ひろゆき氏から

「連絡先をちゃんと把握してなかったりするので、N+の自治スレで話かけたりとかで連絡するのが早い予感ですー」

という返信があり、掲示板のスレッド上で連絡を取るように促された。ここからも、2ちゃんねるの運営は、(「ハンドルネーム」は持つものの)匿名の人が受け持っているらしいことが分かる。