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眞鍋かをりファザコンを告白 「父親が悲しむから結婚先延ばし」

   ブログの女王として知られるタレントの眞鍋かをりさん(28)が、「結婚は父親が悲しむため、先延ばしにしている」とテレビで告白、涙を流した。彼氏がいても結婚に踏み切れない、という「重症」のファザーコンプレックスの女性も世の中にはいる。彼女もそうした一人かもしれない。

ケータイ画面は父の写真、着メロも父の弾き語り

   眞鍋さんは、父親が大好きらしい。2009年9月8日に放送された日本テレビ系「シアワセ結婚相談所」に出演、こう告白した。ケータイの待ち受け画面は父親の写真、着メロも父親の弾き語りの音楽。父親が上京した時は、交際中の彼氏がいても1週間も会わない。それだけでなく連絡も取らない。彼氏が心配し、眞鍋さんの部屋を訪ねると、

「何よ!今日パパが来ているんだから。邪魔しないで!!」

と追い払うという。

「結婚はできるだけ先延ばしにしたい」

   その理由は、父親を悲しませたくないから。高校生の時に、自宅に彼氏を連れて行ったところ父親がショックで部屋に閉じこもり、出てこなくなったことがトラウマになっている、と眞鍋さんは説明する。

   番組のコメンテイターで精神科医の名越康文さんは、

「これだけ父親と愛情を交歓できる人は、結婚相手の男性がなかなか見つからない」

とバッサリ。結婚・離婚コンサルタントの池内ひろ美さんも、

「父親が男性として理想的で、素敵だったら彼氏と比べてしまう。男性は父親と比べられたら辛い」

と、男性に同情的だ。眞鍋さんが結婚できないのは、父親にも責任の一端があるのではないか。で、池内さんはテレビでこうも呼び掛けた。

「眞鍋さんのお父さんがテレビを見ていたら、『君が結婚することは、僕も幸せなんだよ』と言って欲しい」

   眞鍋さんは池内さんのこの言葉に涙を流した。

「もうめっちゃ涙出てきました。(お父さんがこう言ってくれると)想像しただけで。父さんありがとう」

「養ってくれるのは身内だけ」という意識がファザコン生む一つの要因

   Q&Aサイトをみるとファザコンに関する悩み相談は意外に多い。結婚相手がファザコンだと男性も結婚を考えるのは難しいようだ。「教えてgoo」に09年5月4日に投稿されたのは、お見合い相手がファザコンだった、という男性。「お父さん優しい」「お父さん大好き!」と話す相手の女性は、結婚相手にも「大人な男性」を求めていて、改めてデートに誘うことに躊躇している、と書かれていた。回答には、

「男女共に、ファザコンやマザコンは親離れ出来て無い証拠です。結婚対象外と見た方が賢明ですネ」

というアドバイスもあった。一方、結婚すれば治るという回答も寄せられた。

   「ファザコン娘に恋をして 文明という自然現象」などの著書がある金沢美術工芸大学の大谷正幸准教授は、現在の世界的不況で、独立心旺盛なアメリカ人でさえも大学を卒業後に親元に戻り、「生活コストを抑える」現象が出ている、と指摘する。女性が結婚相手に求める条件の上位に「経済力」が来るのは今も昔も変わらない。今の若い男性は経済力が乏しいため、「養ってくれるのは身内だけ」という意識が、ファザコンを生む一つの要因だろう、と分析している。しかし、男親が、いつまでも娘可愛いさのあまり手元に置くのは、生物の営みとしてみても不自然だ、とも話している。