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「ひこにゃん」キャラ使用有料化 契約申請続々で市職員てんてこ舞い

   彦根市が市のキャラクター「ひこにゃん」商標使用を有料に切り替えたところ、2010年5月27日までに41社、203アイテムの申請があった。10年6月から本格的に申請を受け付けるが、市ではこの1年間で1000アイテムを超える契約が成立するのではないかと見ている。

   彦根市は国宝・彦根城築城400年祭と、井伊直弼と開国150年祭のキャラクターとして兜をかぶった猫のイメージキャラクター「ひこにゃん」を2007年に考案。姿形が可愛いと評判になり、全国的にファンを広げていった。

ぬいぐるみ、マグカップ、ピンバッジ…

   市はPRを目的に、これまで無償で「ひこにゃん」の商標使用を許諾してきたが、この3月で開国150年祭が終わったことを境に、「ひこにゃん」の商標使用を有償にした。

   商標使用の許諾契約の開始は10年5月26日。27日までに41社、203アイテムの申請があった。申請した企業は市内が中心だが、県外からの問い合わせも多い。現在、申請されているグッズは、ぬいぐるみ、マグカップ、ピンバッジ、携帯ストラップ、ボールペンなど。1年以内には1000アイテムの許諾を出す見込みだという。

「ひこにゃん」は今や市の大切な財産

   商標使用料は、販売予定額の3%。国や地方自治体、NPOなどの公益目的や、報道目的だった場合などは無料になる。ちなみに無償の頃、「ひこにゃん」を使用していたのは280業者、1400アイテム。その合計売上げは推定8億円だった。仮に3%の使用料を課していたとすれば、約2400万円が市に転がり込んできた計算だ。

   有料化すると、「ひこにゃん」離れが起きるのでは、という不安もあった。しかし、いざフタを開けてみると、申請や問い合わせの多さに市職員はてんてこまい。そのため、業務は5月末までに一段落させ、体制を整え6月中旬から本格的な許諾業務に入ることにしたのだそうだ。市職員は

「お子様と若い女性を中心に大人気で、彦根市の観光客誘致にも『ひこにゃん』は大活躍しています。今や市の大切な財産になっていますので、これからも大切に育てていきたいと思っています」

と話している。