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「出会いカフェ」とは「売春斡旋所」 「一回2万円が相場」と女性たち

   出会いカフェで知り合い、ラブホテルに入った女子大生が同伴の男に絞め殺された。出会いカフェは店にいる女性を外に連れ出してデートが出来るシステム。一般のOLや女子大生が多く、「お小遣い稼ぎ」で店に会員登録している。表向きは「食事だけ」などとなっているが、今やカジュアルな「売春斡旋所」といってもおかしくない。

   「出会いカフェ」はどんなものなのか、今どうなっているのか。都内新宿のある店を訪れた。

「いい雰囲気になったら、ラブホに行くのもアリ。相場?ん~だいたい2万円くらい」

男性の目的はセックスだとみんな知っている

   まるで友達か会社の同僚に話しかけるように、24歳のOLが「商談」を持ちかけてきた。会社帰りということもあり、服はオフィス街でよくある通勤服。化粧も薄い。

   OLがこの出会いカフェを利用するようになったのは1年くらい前から。きっかけは「美味しいものが食べられて、お小遣いがもらえるから」。今はお金が足りなくなると利用する。月に2、3度のペースだ。

「私は美味しいものが食べたいだけで、あっち(売春)は(主な)目的ではないけど、中にはあっち(売春)だけが目的の女性もいる。男性と話して直ぐに『いくら出せる?』と聞く女性もたくさんいる」

   一晩で15万円のお小遣いをもらったと自慢する女性もいたという。

   売春の対価なのだろう。

   都内で出会いカフェが増え始めたのは3年ほど前から。キャバクラなどとは違い、普通のOLや学生を店外デートに連れ出せるというので人気になった。

   店内に入ると、マンガ喫茶のような雰囲気で女性と男性のブースが別れている。女性の会員登録は無料で、会員になれば営業時内はいつでも入室でき、備え付けてあるパソコンの利用やマンガ、雑誌、飲み物など全てが無料で使える。

   男性の場合、会員登録料1万円と他に入場料4000円が必要だ。ただ、訪れた日はキャンペーン中とかで、合計6000円だった。さらに女性を外に連れ出す際に5000円店に払う。またデートが終わると「交通費」として女性に3000円~5000円を渡す取り決めになっている。

   連れ出す女性を決める際に、1対1で数分間の「面接」ができる。その後は食事をしたりカラオケに行ったり。もちろん恋愛は自由だ。店では売春行為を目的とした来店を禁じているが、男性の目的がセックスであることは会員の女性達はみんな知っている。

一番多いトラブルが金銭がらみ

   デートに連れ出してラブホに入る場合、「2万円ならば考えてもいい」と31歳のOLも話す。

   もっとも、出会いカフェに来る目的はお金だけではなく「婚活」も期待していると打ち明ける。友人から店を紹介され利用するようになったが、その友人が出会いカフェで結婚相手を見つけたからだ。

「誰か私をデートに誘って、結婚してください、という感じかなぁ」

   素性もわからないまま初対面の2人がデートし、場合によってラブホテルに入るため様々なトラブルが発生する。

   一番多いのが金銭。デート中に男性が食事代の支払いをせずに消えたり、性行為の後に約束の金を払わなかったり、ラブホテルで男性がシャワー中に女性が男性のサイフを盗んで逃亡、といった例だ。また、女性がいきなり車に押し込まれ強姦されたという話もある。「こんなことは日常茶飯事的に起きている」と前出の24歳女性は打ち明ける。

   2010年9月26日には、29歳の無職の男性が22歳の女子大生を絞め殺す事件が起こった。2人は出会いカフェでその日初めて知り合い東京・池袋のラブホテルに入った。「金銭のことで口論になり、殺害につながった」と新聞各紙は報じている。

   この殺人事件について、出会いカフェの女性会員はどう感じているのだろうか。

「私なら大丈夫。変な人の後はついていかないし、結局は殺人事件が起こったのって店の管理が悪いからでしょ?店もちゃんと選ばなければ…」

   この店にいた、金融系の会社に勤務する23歳のOLは楽観的だった。