歌手の宇多田ヒカルさんが、和田アキ子さんに「喧嘩を売ったのでは」と話題になっている。自身のベスト盤発売について「買う必要ない」などとツイッターに投稿したことに、和田さんがテレビで「(宇多田さんは)おかしい」と非難。その直後、宇多田さんが、和田さんへの反論ともとれる呟きを投稿したからだ。
2010年11月24日に宇多田さんの全米進出時の「Utada」名義の楽曲を集めたベスト盤「Utada The Best」が、ユニバーサルミュージックから発売される。
この作品について10月24日、宇多田さんがツイッターに、自身の意思にそぐわない作品であると投稿。未発表曲も入っておらず、「全く心のこもっていないモノ」としてファンに予約をストップするよう呼びかけた。ユニバーサルが、EMIから発売される宇多田さんの別のベスト盤に発売日をぶつけてきたというのも「あまりいい印象を持てません」とした。
人気歌手の宇多田さんが、自身のベスト盤の不買を呼びかけ、レコード会社にも直接苦言を呈したのは、新聞・テレビなどでも大きな話題となり、10月31日放送されたバラエティ番組「アッコにおまかせ!」(TBS系)でも取り上げられた。
その中で和田さんは「申し訳ないけど、同じアーティスト、シンガーとして、あなたが言うことじゃないでしょって。あなたの作品なんだから」「じゃあ(最初から)どっか1つにしておきなさいよ」とコメント。
「買う必要ないなんていう言葉をいうのがおかしい。曲のバッティングもしてない。問題ない」とし、このニュースを知ったときは、最初CDの宣伝ではないかと思ったという。宇多田さんをコテンパンにやっつけた形だ。
この部分がテレビで放送された十数分後、宇多田さんのツイッターに対し、フォロワーから「不快な報道がOAされていたのでチャンネル変えちゃったよ。言葉の1人歩きはマジ怖い。(中略)私はCD買ってライブ応募しまーす」という呟きが投稿された。
これに対し宇多田さんが「そういうのは気にしないのが一番さ?。出来事のほんの断片を見て、もっと知ろうとせずにそれについてあれこれ意見するのは人の『趣味』であって『報道』とは違うと思うよ」と返答。投稿されたタイミング的に、これが宇多田さんから和田さんへの反論とも受け取れると話題になっている。
「宇多田ヒカルが和田アキ子に喧嘩売る!」などと書くネットメディアも出て、ツイッターや2ちゃんねるには、「同感です。趣味的な報道という名の誹謗中傷が多すぎる気がします」「よく言った!」という意見が投稿された。ただ、一方で「何様なんだ? 和田アキ子は日本の女性R&Bの元祖だぞ」といったものも寄せられた。
もっとも、宇多田さんがその時間帯にテレビを見て、和田さんを念頭に置いて呟きを投稿していたかはいまひとつはっきりしない。25日にも宇多田さんは、「マスコミだって人の集まり。人間だから、真実を伝えることもあれば、曲解や、時にはでたらめも報道する」と投稿しており、今回の呟きも、報道一般を指している可能性もある。