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「お姫様抱っこ」驚異の4時間 つわものカップル耐えて優勝

   お姫様抱っこ、一番長く続けたペアには賞金――。こんな大会が、香川県高松市で行われた。「抱っこ」している最中は、トイレに行っても負けとなるルールの中、優勝者は2時間を耐え抜いた。

   ところが上には上がいるものだ。京都府の同志社大学京田辺キャンパスで開かれた大学祭でも、同様のイベントを開催。こちらは何と4時間超え。不動の体勢で抱っこを続けた夫婦がいたという。

体重50キロ台の男性「余裕の表情」


「さぬきパワー」で抱っこを続ける
「さぬきパワー」で抱っこを続ける
「男性が力強くカッコイイ姿を見せられると同時に、男女間で信頼を確認し合えるイベントを開きたい、と思ったんです」

   高松市で2010年11月21日に開かれた「第1回耐久お姫様抱っこ香川オープン」。企画運営の中心となった、さぬきうどん店経営の土岐淳一さんはこう話す。

   出場条件は16歳以上の男女ペア。両手で抱きかかえて持ち上げる「お姫様抱っこ」をし続ける時間を競う。

   相手を抱えて立っている人の足の裏以外で、体が一瞬でも地面に触れたら失格。途中「トイレ休憩」も許されない。当日は好天に恵まれ、「10代から、上は40代中盤のペアと10組ほどが参加しました」と土岐さん。地元の祭りや大きなイベントとは連動していない単独の催しだったが、競技中は常時100人程度が見物していたようだ。

   時間がたつにつれて、疲労したペアが脱落していく。中には、脇で見ていた子どもが泣き叫び続けるため仕方なくリタイアしたペアもいた。最後まで残った2組のうち、1組が2時間ほどでギブアップ、その時点で優勝が決まった。

   賞金3万円を手にした「初代チャンピオン」は、19歳の大学生カップル。男性はボクシング部に所属しているが、体重50キロ台前半で小柄な部類だったと土岐さんは振り返り、「いかにも力持ち、という体型の人ではなくて意外でした」と言う。「まだまだ余裕の表情で、勝利の瞬間も女性を抱えたままウイニングランをしたほどです」(笑)。

   今後も継続して大会を実施したいとのことだった。

学園祭の目玉「バカバカしくて面白い企画」

学園祭の目玉企画になったか
学園祭の目玉企画になったか

   高松より先に、「お姫様抱っこ選手権」を実施したところがある。2010年10月30、31日に同志社大学京田辺キャンパスで開かれた学園祭「クローバー祭」での、「耐久!お姫様抱っこ対決」だ。

   「クローバー祭スーパーバイザー」を務めた同志社大学大学院工学研究科の奥村慎平さんが、学園祭の目玉になる「バカバカしくて面白い企画」として考案した。参加した20組中、男性同士のペア4組、一般市民も1組登場。競技の途中で主催者側から「10回スクワット」「3回まわる」といった課題が与えられ脱落した組もあったが、2組は2時間、3時間を超えても抱っこを続けたまま。とうとう4時間を超えたのは「想定外でした」(奥村さん)。

   最後まで争ったうちの1組は、一般参加の30代の夫婦。男性は屈強な体型で、微動だにせず夫人を抱っこし続けたという。もう1組は学生ペアで、時間切れ間際の頃には男性が眉間にしわをよせて苦しそうな表情を見せていた。4時間を過ぎたところで「レフェリーストップ」、勝負はじゃんけんに持ち込まれ、学生ペアが勝利を収めた。

   見物客は、男性同士のペアをはやしたてたり、携帯電話で写真を撮ったりと楽しんだそうだ。4時間が経過し、残った2組に対して最後は「カウントダウン」で競技を止めたと奥村さん。「テンカウント数えて、最後にゼロになったときは、周りの人たちから惜しみない拍手がわき起こりました」。学園祭を盛り上げるための初の試みとしては、十分すぎる成果を上げられたようだ。