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のりピー「復帰言う立場にない」 世間の反応を見ているのか

   覚せい剤使用などの罪で有罪判決を受けた元女優の酒井法子さんが2010年12月25日、TBS情報番組「ニュースキャスター」で、事件のこと振り返ったインタビューに応じ、その胸の内を語った。芸能界復帰については、言葉を濁しながらも、世間が許してくれるなら、とも受け取れる発言をした。

「事件ついてまわるので、お詫びを」

   酒井さんの半生や薬物事件のことをつづった自叙伝「贖罪」が発売されてから約3週間が経った。番組ではまず、事件から1年半が経った今、酒井さんがなぜ自叙伝を書こうと思ったかを質問した。

   酒井さんの答えは、刑の執行を猶予されている立場にありながら、静かに謹慎する立場であることは理解しているとしたうえで、ファンの方々にお詫びしたい気持ちがあると説明。事件のことを忘れ、全ての記憶を消したい気持ちもあるが、事件のことは今後、一生ついてまわる。正面から向き合ってお詫びすることが必要だと説明した。

   酒井さんの失踪が報じられたのは2009年8月4日。当時の所属事務所・サンミュージック社長も状況を把握できず、報道を通じて酒井さんに連絡を欲しいと呼びかけたことがあった。行方不明だった当時は、山梨県などに身を潜めていたのだが、逃げてしまった当時の気持ちをこう振り返る。

「あの時は夫がつかまって、とても混乱してしまったというか、パニックに陥ったような状況だった。当初は逃げるというよりもすごく怖かった。これからどうしていいのかがわからなくて、とても不安で、どこかで落ち着いて考える時間がほしかった」

今後は「人が喜んでくれることをしたい」

   一方で、薬物に手を出した理由について、そのきっかけを「夫から薦められたからだ」と話した。もっとも最終的に判断したのは酒井さん自身。インタビュアーからも「薬物がいけないことだとはおわかりですよね」と水を向けられ、

「本当にバカバカしい話だと思うんですが、薬物を(夫と)一緒に使用することで、秘密を共有しているような気持ちになったりとか、それによって絆でつながっているような錯覚を感じていたのだと思います」

と述べた。酒井さんは落ち着いた様子でインタビュアーの質問に答え、「うんうん」とうなずきながら、自分の考えをまとめ、納得しているかのような表情をみせた。そして時折、感極まったかのように、声を上ずらせる様子を見せた。

   もっとも、再犯率が高いといわれる薬物使用だが、これに関しては「私に関しては二度とないと確信しています」と断言。事件によって多くを失ったこと、恩義を失ったこと、多くの辛い体験があったことを挙げ、「私は二度と薬物に手を染めるようなことはないと誓います」と繰り返した。

   芸能界復帰については「(復帰について自分が)考えさせていただける立場にない」として多くは語らなかった。だが、自分が今後、どう生きていくかについては「自問自答しながら、でも前向きに人が喜んでくれることや人のためになることを見つけていきたい」と明かした。