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68歳カダフィ氏がシワ取り注射 その影響で顔の表情がこわばる?

   混乱の続くリビアの最高指導者、カダフィ氏(68)が、顔のしわを取るための美容整形施術「ボトックス注射」を受けているという報道が出た。表情が硬くなっているのはそのためだ、という見方がでているが、そんなことはあるのだろうか。

   仏誌「ルモンド」2011年3月9日付けの報道によると、ウィキリークスが公開した、駐リビア米大使が09年春に作成したとする公電の中に、リビアの医師の話として、カダフィ氏の健康状態についての記述があった。

「カダフィ氏は極端に見栄っ張りな男」

   公電によると、その時期、カダフィ氏は健康に神経質になっており、複数の医師から診察を受けていたほか、長時間の昼寝をとっていた。

   カダフィが前立腺癌や喉頭癌を患っているという噂については「根拠がない」と否定。しかし、高血圧で、「糖尿病に近い状態の可能性がある」とする。

   そして、「カダフィ氏は極端に見えっ張りな男」だそうで、シワを取り除くためのボトックス注射を複数回受けていたとする。ルモンド紙は「顔の表情がこわばっているのはそのためだろう」と推測。また公電は、カダフィ氏は植毛手術も試みたが、拒絶反応が出たため失敗したとしている。

   ボトックス注射とは、ボツリヌス菌から作られた製剤を眉間や目尻、額などに打ち、表情を作る筋肉を麻痺させて動きを抑えることで、しわを目立たせなくさせる施術。比較的手軽に受けられる美容施術として広く認知されているが、表情が硬くなってしまうケースもあるという。

一種のプロパガンダ?

   確かに、2009年のカダフィ氏訪米時の演説やインタビュー動画などを見ると、表情がこわばっている。頬はほとんど動かず、動いているのは口元だけ。その口も少ししか開いていない。

   ただ、ボトックス注射の影響とは違うのでは、と見る専門家もいる。高須クリニックの高須克弥院長は「映像を見る限り、眉間にも目尻にもしわがありますので『ボトックス』を注射したようには見えないですね」と指摘する。

   さらに、

「無表情で口角が上がらないのは、年齢のせいもあるかもしれませんが、彼が激高している映像では口角もちゃんと上がっていますので、演説上のパフォーマンスかもしれません」

   無表情で話してから激昂することで、演説に迫力を持たせているのではないかと推測する。

   美容整形業界の関係者も「ボトックスはヒラリー米国務長官だってやってますよ。こういう形で情報が出てくることは『カダフィは美容整形なんてやっちゃう人間なんだよ』っていう一種のプロパガンダのような気もしますね」と話していた。