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気仙沼の仮設、県境越えて建設 一関市が約300戸分の用地提供

   宮城県気仙沼市の被災者用仮設住宅が、隣接する岩手県一関市に建設されることが7月20日、正式に決まった。県の垣根を越えて、一関市が用地の提供を申し出ていた。

   建設主体は宮城県。一関市内の2か所の学校跡地に300~350戸を建てる。近く着工し8月中の完成を目指す。津波で壊滅的な被害を受けた気仙沼市では、必要な仮設住宅は約3300戸にのぼるが、このうち800戸以上については建設場所が確保できずにいた。

   岩手の最南端の一関と、宮城の北東端に位置する気仙沼は互いに隣接していて、経済的にも文化的にも交流が活発に行われてきた。岩手日日新聞によると、一関市の勝部修市長は「被災者には地元を離れることに抵抗があると思うが、鉄道、バスの交通アクセスは整っており、宮城の内陸部より距離も近い。少しでも役に立ちたい」と気仙沼市の決定を歓迎している。一関市は震災直後から気仙沼市の支援を進めており、避難者も多数受け入れている。