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落合監督、球団社長との「握手拒否」 「オレ流」にネットで賛否両論

   セ・リーグで2連覇を果たした中日ドラゴンズの落合博満監督が、坂井克彦・球団社長との握手を拒否した、とインターネット上で話題になっている。

   落合監督と坂井社長とは、監督の電撃解任をめぐり確執が指摘されている。「握手拒否」した落合監督に対し、「オレ流を貫き、かっけ~(格好いい)」という称賛の声の一方、「大人げない」と批判も出ている。

オーナーとはがっちり握手

落合監督の「握手拒否」を伝える2ちゃんねる掲載の連続写真。
落合監督の「握手拒否」を伝える2ちゃんねる掲載の連続写真。

   2011年10月18日夜、横浜スタジアムで対横浜ベイスターズ戦を終えリーグ優勝を決めた中日の落合監督は、胴上げで6度宙に舞った。セ・リーグ連覇は球団史上初の快挙だ。試合の様子はNHKのBS1で放送されるなどした。

   試合後、ベンチからロッカーへ引き上げようとする落合監督に坂井社長が右手を伸ばして握手を求めたが、落合監督が応じなかった、として18日夜の内にネットで話題になり始めた。

   特に、その様子を伝える4枚の連続カラー写真を添付した2ちゃんねるの情報は、多くの個人ブログなどに転載された。ツイッターでも多くの反応があった。

   4枚の連続写真はいずれも、ユニホーム姿の落合監督が、右手側にいる2人の背広姿の男性の横を通り抜けているところだ。

   (1)=1枚目=は、落合監督の解任に最後まで慎重だったとされる白井文吾オーナーと右手でがっちり握手をしている。顔は合わせておらず、落合監督は歩きながらやや前方下向きに視線を向けている。

   (2)白井オーナーのすぐ後ろにいる、白髪で眼鏡姿の坂井社長が、右手を落合監督に差し伸べている。

   (3)落合監督は、視線は前方下に向けたまま、坂井社長の右手に触れそうな位置にあった自身の右手を「ひょい」と背中側上方に持ち上げた格好になっている。

   (4)通り過ぎる落合監督に引き続き握手を求めるかのように、坂井社長が右手を伸ばしたまま体をやや右(落合監督の背中の方)に向けている。

   連続写真をみると、確かに「オーナーとは握手したが、社長との握手は拒否」したように見える。

「調査をする云々という話ではないでしょう」

   坂井社長は、9月22日に発表された落合監督の電撃解任を主導した。2004年以来10年までにリーグ制覇3回や、2位ながらもクライマックスシリーズを勝ち上がって日本シリーズで優勝した年もあるという好成績を残しながらの解任だった。

   坂井社長をめぐっては、9月6日の対巨人戦で中日が敗れた後、「関係者通路で坂井社長がガッツポーズをした」と複数のスポーツ紙が報じており、2人の確執は公然のものとなっている。

   こうした事情があるからか、「落合監督の握手拒否」をめぐり、ネット上では、「握手拒否かっけ~」「落合は漢(おとこ)や!」「納得の対応」と肯定的な反応や「(握手拒否程度で)よく耐えたな落合」と同情的な声が相次いだ。

   一方、「器が小さいな」「意外と陰湿」「大人げない」と批判的な指摘も少なからずあった。

   ネットの書き込みやつぶやきには、中日ファンだけでなく、巨人ファンを名乗る人など「場外」からもかなりの参戦があるようだ。

   実際に「握手拒否」はあったのか。中日ドラゴンズの球団広報部に聞いてみた。

   加茂浩将・広報部長は「この取材があるまで知らなかった。話題になっていなかった」と話した。

   連続写真については、落合監督が一貫して下を向いて歩きながら対応していることから、「坂井社長が握手を求めてきたことに気がついていなかった可能性もあるのではないか」との見方を示した。

   白井オーナーとの握手についても、「特に誰とは気付かず、手が伸びてきたので歩きながら応じたのかもしれない」と話した。白井オーナーだと気付いていれば、ちゃんと顔を合わせて握手し、背中を軽くたたき合ったりしたのではないか、という。

「いずれにせよ、今後調査をする云々という話ではないでしょう」

   10月末で契約が切れる落合監督は、11月以降のクライマックスシーズンなどへ向け、1日単位での契約を結ぶ予定だ。