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スカート盗撮で「技術力!」 NHK職員、靴に超小型カメラ

   NHKの職員の不祥事が絶えない。盗撮や窃盗などで逮捕される職員が連続していて、もはや一組織としては異様な多さだ。

   2011年11月1日、NHKは東京都迷惑防止条例違反で逮捕され、起訴猶予となった制作局青少年・教育番組部のチーフプロデューサー(49)を停職3か月の懲戒処分にしたと発表した。この職員は、8月に小田急線内で20代女性のスカートの中を携帯電話のカメラで盗撮。現行犯逮捕され、被害者とは示談が成立したという。

男性職員が男の更衣室にビデオカメラ設置

   同時に同条例違反で逮捕され、簡裁から罰金100万円の略式命令を受けた千葉放送局の30代技術部職員を論旨免職にすると発表。この職員は9月、都内のショッピングセンターで、20代の女性店員のスカートの中を靴に装着した超小型カメラで盗撮しようとして、現行犯逮捕されている。

   NHK職員の不祥事は以前から目立つが、2011年に入ってからの事件だけを見ても、まず1月1日の元旦に愛媛県で、駐車中の乗用車内を物色していたとして、首都圏放送センターの男性職員(27)が逮捕された。

   その2日後の1月3日には、静岡県内で、スポーツセンターの男子更衣室に忍び込んだとして、松江放送局の男性職員(29)が建造物侵入の現行犯で逮捕された。更衣室に家庭用ビデオカメラを設置し、男性の裸を撮影しようとしていたという。2月には機材を盗んでネットオークションに出品した名古屋放送局の職員が逮捕されている。

   窃盗や盗撮といった軽犯罪が中心だが、一つの組織からこうも連続して逮捕者が出るというのは異常だ。

NHKはストレスが溜まる組織?

   一体どういうことなのか。NHKの職員数は約1万500人、職員が多いからと言われることもある。ただ、確かに報道機関としては多いかもしれないが、1万人以上の大企業は他にもたくさんある。報道機関ということで「公表」されやすいのか。

   逮捕された職員の中には警察で「ストレス解消のためにやった」と供述した人もいた。NHKに詳しいジャーナリストは、独自の息苦しさを指摘する。公共放送ということもあり、他メディアと比較すると制約も多く、ストレスが溜まる職員もいるという。

   また、不況で民放の広告収入が落ち込む中、NHKだけは受信料で潤沢な資金を持っている。大事件、事故取材になると、大量の取材陣を長期に投入できるなど、手厚い布陣は有名だ。

「給料もいいですし、中にはエリート意識があって『おれたちは何をやっても許される』みたいな人もいますよ。そういう人が酒を飲んだりしたときにたがが外れてしまうのではないか」

   NHK広報は、

「不祥事が続いたことを重く受け止めています。コンプライアンスの徹底が職員一人一人に行き渡っていない面があると言わざるを得ず、コンプライアンスの徹底をさらに図っていまいります」

としている。

   職員2人が同時に盗撮で処分されたことは2ちゃんねるでも話題になり、

「スカートの中クローズアップしてどうすんねん」
「NHK入った同期が、民放とは機材とカメラワークのレベルが段違いだと息巻いてたけど、こういうことか!」

といった書き込みが寄せられていた。