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AKBが表紙になったのに… なぜかファッション誌「ラブベリー」休刊

   ローティーン向けファッション誌「ラブベリー」が休刊する。最近はAKBのメンバーをモデルや表紙に起用するなどしていたのになぜなのか。ネットで大きな話題となっている。

   出版元の徳間書店によると、2012年2月発売の3月号でもって休刊する。2001年に創刊され、公称発行部数は14万部。実売は10万部前後だとしている。

AKBメンバー登場後、人気専属モデルがライバル誌に移籍

   読者層は小学6年生から中学3年生の女の子が中心で、ローティーン向けファッション誌としてはかなり有名だった。少子化で読者数が減っていること、震災後に紙が高騰したことなどが重なって採算をとるのが難しくなり、休刊することにしたとしている。

   これがネットで大きな話題になっている。というのも、元々同誌は「ラブベリーナ」と呼ばれる専属モデルが活躍していたのだが、2011年6月号の表紙にSKE48の松井珠理奈さん(14)が表紙になったのを皮切りにAKBメンバーが次々と登場。

   松井さんと一緒にAKB48の前田亜美さん(16)も同誌でモデルとして活動し、前田敦子さん(20)や板野友美さん(20)も表紙を飾った。前田敦子さんが表紙の7月号では「どうしてそんなにかわいいの? あっちゃんになりたいっ!!」と大きく書かれている。

   そして、8月末には人気のラブベリーナ複数人が「卒業」し、その後ライバル誌に移籍してしまう。そのため、2ちゃんねるなどでは、ラブベリーナではなく、男性ファンが多いAKBを重用したため、本来の購買層が離れてしまったという説が出た。

「AKBのお陰でもう少しやってみようとなったが」

   しかし、徳間書店の担当者は「AKBのファンの方が買ったのかも知れませんが、前田敦子さんや板野さんが表紙になると、震災後かなり落ちていた部数が上がっていました。AKBのお陰で持ちこたえた感じです」と、こうした見方を否定する。

   元々、同誌は子どもでも買えるよう、500円前後の価格に設定し、付録も付いていたため利益率が悪かった。以前から休刊にする、しないという話があったという。AKBが登場して回復したことで、もう少しやってみようとなったが、それでも震災前の部数に戻すのは難しい。続けるよりも新しく創刊する雑誌に人員を割いた方がビジネス的なチャンスがあると判断したとしている。

   ちなみに、モーニング娘。に10期メンバーとして9月に加入した飯窪春菜さん(17)も元ラブベリーナだ。そのため、ネットには「飯窪さんがまさかの勝ち組」「モー娘。になれてよかったな」という書き込みも寄せられていた。