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教授が「単位くれ」に悲鳴? 早大商学部が「救済嘆願」に異例の注意喚起メール

   大学の試験シーズンにありがちなのが、「この単位が取れないと卒業できない」などとして教員に泣きつく「研究室詣で」。昔からあるわけだが、これが教員にとっては相当煩わしい。

   早稲田大学の商学部事務所は「救済を求める行為は控えるように」などという異例の注意喚起メールを学生に送った。

「商学部では救済試験や追試等は設けていません」

   商学部では期末試験は1月下旬に行われた。試験期間中に事故や病気で受験できなかった場合、試験の日を含めて3日以内に所定の手続きをして認められれば「未済試験」と呼ばれる試験を受けることができる。未済試験を受けられる人が発表されるのは2月17日で、実際に試験が行われるのは2月24日と25日だ。

   もちろん、2月も半ばの現時点では、期末試験も未済試験の申し込みも終了していることになる。そんな中、2月14日、事務所から学生に宛てて

「成績に関する救済を求める行為について(注意)」

と題したメールが送信された。

   メールでは、

「期末試験が終了し 未済試験の手続き期間も終了しています。未済試験の申込は、各試験日含め3日以内で、それ以降の手続きは認められません。また、商学部では救済試験や追試等は設けていません」

と、前出の手続きについて説明した上で、

「事務所・各教員に対し、成績に関する救済を求める行為は控えるようにしてください」

と、事務所や教員にコンタクトしないように求めている。もっとも、成績に疑問があった場合は、3月5日と6日の「成績問い合わせ期間」に、教員に問い合わせをすることが可能で、そのこともメールに書かれている。

「一升ビンを持ってお願いしに行った」事例も?

   ただし、ある商学部の学生によると、

「あまりそういうケースを多く聞くわけではないが、『一升ビンを持ってお願いしに行ったらしい』といった話は聞いたことがある」

   「成績問い合わせ期間」より前に「お願い」をしにいくケースは存在する模様だ。

   実は、この成績問い合わせ期間は、成績が発表された後に設定されている。一度出してしまった成績を修正するのは教員にとって手続きが煩雑なため、救済を望む学生にとってもハードルは高い。このことから、試験が終了してから採点が終わらないうちに「お願い」をするのが、学生にとっては「救済」される可能性が高いととらえられているようだ。

   ネット上の早大商学部に関する掲示板では、試験のできの悪さや留年が確定的になったことを嘆く声は多い。だが、実際に「お願い」しようとする人は少数派のようで、せいぜい、レポートの提出が速達でも締め切りに間に合わないという学生が

「事情説明の文添えて入れてこようかと思うんだけど」

と書き込んでいる程度だ。