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紅白も無理、新曲は暗礁… 小林幸子の芸能界「四面楚歌」

   小林幸子さん(58)が芸能生活で最大のピンチに陥っている。個人事務所「幸子プロモーション」の元社長がいたからこそ第一線で活躍でき、NHK紅白歌合戦名物の巨大な舞台装置も生み出された。ところが、社長解任で新曲が出せなくなり、舞台装置のノウハウも無くなった。

   2013年の芸能生活50周年イベント開催も風前の灯だといわれ、土下座して詫びなければ芸能人生は終わりという報道まで出ているほどだ。

元社長がいなければ仕事がキャンセルになる現実

   各種の報道によれば、騒動の発端は2011年11月に結婚した医療関連会社社長の夫(49)が事務所の経営に口を出すようになった、とされている。2人は対立し、小林さんが夫側に付き退職を迫まったといわれる。結局、双方が弁護士を立て、「不当な解雇」を巡って争う事態になった。

   小林さんの夫は元社長らがいなくても事務所「幸子プロモーション」は揺るがない、と考えていたらしい。元社長は小林さんの大ヒット曲「おもい出酒」が出る前からマネージャーとして支え、小林さんを連れて独立した人物だ。NHK紅白歌合戦で有名な巨大舞台装置を考案し、制作と稼動、メンテナンスのノウハウを持っている。また、芸能界だけでなく、公演を開催する地域からの信頼も厚かったようだ。そのため解任騒動以降、活動が滞ることになってしまった。

   また、12年6月に発売予定だった新曲リリースも今回の騒動で暗礁に乗り上げた。毎年開催している明治座の公演では紅白で使った舞台装置の披露があるが、今回は出せない可能性があるという。芸能生活50周年活動も危うい。2、6月の「東阪」座長公演は元社長らの信頼関係で進めていたため白紙になり、記念コンサートも白紙の状態、と報じられている。

小林の生命線は紅白出場だが「今年は無理」

   芸能評論家の肥留間正明さんによれば、今の小林さんは芸能界では「四面楚歌」の状態だ。一方、元社長はやり手として知られ、多方面からの信頼が厚く、同情されて味方が多い。

「小林さんは元社長に詫びなければ未来は無い、そんな論調になるのは頷けます」

と語る。

   小林さんの大ヒット曲は「おもい出酒」しか見当たらず、それでも活躍できたのも、毎年紅白歌合戦の選考で当落線上にいてもずっと出場できたのも、元社長のおかげ。NHKと太いパイプがあっただけでなく、巨大な舞台装置を考案し、毎年奇抜なアイディアで楽しませてきた。そうしたこともあって、

「紅白出場が生命線なんです。紅白出場が無くなったら何が残るのか、という話です。それを元社長はよく分かっていました。そして、もう今年の出場は無理でしょう」

と分析している。

   それでも小林さんが芸能活動を続けるのなら、芸能界での信頼を回復することが必要だ。元社長と和解をし、会社に戻ってもらうか、少なくともサポートしてもらう関係になってもらわなければならないという。

「人を介して仲裁を頼んでいるといった話を聞きますが、自分から会いに行き土下座して謝るところから始めなければ何も解決しないと思います」