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自転車3000万円から柔道ゼロまで 格差がありすぎるメダル報奨金

   ロンドン五輪で日本選手のメダルラッシュが続き、選手らに支給される報奨金の格差が話題になっている。

   「ビッグパフェを食べたい」。柔道女子57キロ級で日本選手初の金メダルを獲得した松本薫選手(24)は、報奨金の使い道を聞かれ、こう繰り返した。

柔道「メダルを獲るのは当然」

   これは、JOC(日本オリンピック委員会)から金メダリストに支給される300万円のことだ。銀・銅メダルなら、それぞれ200、100万円が支給される。

   ところが、競技団体の全日本柔道連盟からは、どの色のメダルを獲っても報奨金の支給はなしと決まっている。報道によると、日本選手がメダルを獲るのは当然という理由からだそうだ。

   松本選手は、報奨金総額の少なさに皮肉を言ったのではなさそう。だが、ネット上では、「柔道かわいそす」「プレッシャーばっかりでモチベーション上がらんわ」などと、ほかの競技に比べてどうなのかと疑問も出ている。

   というのは、自転車競技は競輪選手会から金メダルなら3000万円、などと高い報奨金が出るところがあるからだ。

   金メダルの報奨金をみると、陸上、バドミントン、卓球が、競技団体からそれぞれ1000万円と比較的高い。

   脚光を浴びるサッカーは、日本サッカー協会からの報奨金が、金150万円、銀100万円、銅50万円に留まる。しかし、金を目指す「なでしこジャパン」について見ると、試合ごとの勝利給が1人10万円から30万円にアップされており、報奨金もW杯優勝時と同じく、金なら1人500万円に積み増すとも報じられている。とすると、JOCの分も合わせて、なでしこ選手は、念願の金を獲得できれば、1人1000万円超ももらう計算になる。

   レスリングも、女子の吉田沙保里、伊調馨両選手が3連覇を達成すれば、300万円から1000万円に報奨金が増額されるとも報じられている。

競泳・北島は金だったら総額7000万円!

   スポンサーからの報奨金が弾むケースもあるようだ。

   競泳では、日本代表公式パートナーのGMOクリック証券が、金メダルなら3000万円を支払うと発表して話題になった。銀・銅メダルならそれぞれ、300、100万円にまで下がる。もし、北島康介選手が2種目で3連覇していれば、JOCの分と日本水泳連盟の報奨金200万円も合わせて、7000万円もの大金を手にしていたわけだ。

   柔道と同じように、報奨金が低いとされるのが体操だ。

   日本体操協会では、額は公表していないとしているが、スポーツ紙によると、金50万円、銀30万円、銅20万円が支給される。これは、世界選手権と同額だ。そうだとすれば、お家芸とされている事情があるのかもしれない。

   体操男子の内村航平選手(23)は、個人総合で28年ぶり金の快挙を達成しただけに、ネット上では、「うわっ…体操の報奨金低すぎ…」「50万って夢がないなw」との声が上がっている。

   ただ、所属のコナミが特別ボーナス支給を検討していると報じられている。また、トヨタ自動車などのCM出演からの収入もあり、実際には、50万円を大きく上回る収入がありそうだ。