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ほうきで空を飛ぶ「魔女」世界中からアップ 新バージョンで「吹っ飛び写真」ブーム拡大

   ほうきに乗って空を飛ぶ「魔女」を連想させる写真が、世界中で次々ネットにアップされている。

   この写真、実は、ほうきを股に挟んでジャンプし、ストップモーション撮影しているだけのもの。日本の女子高生の投稿がきっかけとなり世界中に広まった「マカンコウサッポウ」新バージョンなのだという。

「ハリー・ポッター」シリーズのワンシーンを連想させる

   ほうきに乗った「魔女」写真は、なぜが男性が圧倒的に多い。2013年4月中旬からネットで注目された写真には、本当に大空を飛んでいるように見えるものや、学校の教室の中やグラウンドで仲間と一緒に飛んでいたり、ドライブスルーで商品を受け取っていたりするものもある。映画「ハリー・ポッター」シリーズのワンシーンを連想させるものも多く、「敵を追う」、空中戦、ほうきに乗りながらの球技、といった種類もある。

   このストップモーション写真は、日本の女子高生が13年3月25日にツイッターで、「マカンコウサッポウ」の名前で配信したのが世界的ブームのきっかけと言われている。写真の中心人物が地面を叩くポーズを取ると、周りにいた人たちが吹っ飛ぶ様子を撮影したものだ。実際には体をくの字に曲げて後方に飛び跳ねた瞬間を撮影するのだが、まるで映画かアニメのワンシーンのように見えてしまう。

   これを応用し、マンガやアニメに出てくる技を表現する人も現れた。ドラゴンボールの「かめはめ波」や、テレビゲーム「ストリートファイターⅡ」の「波動拳」といった必殺技を放ち、撃たれた相手が吹っ飛ぶという写真だ。「ストリートファイターⅡ」のゲームメーカー、カプコンの米国法人は「波動拳を受けたように見える写真」コンテストを開催し、13年4月3日から12日にかけ一般募集した。その上位者の写真が4月17日から公式ホームページ上で公開されている。

マンガやアニメのキャラは今や「世界共通言語」

   ITジャーナリストの井上トシユキさんによれば、こうした「おもしろ写真」は過去にも何度かブームが起こり、近年では自分の赤ちゃんにスーパーマンの格好をさせたり、まるで海で波乗りをしているようにデコレーションするなどの「寝相アート」が記憶に新しいという。これは、赤ちゃんを自慢し、自分のセンスを見てもらうのが目的だった。今回の「マカンコウサッポウ」ブームは、高性能なカメラ付きの携帯電話があり、ツイッターなどで世界中に配信しやすくなったこともあるが、ポイントは、アニメやゲーム、映画のキャラクターという「世界共通言語」を題材にしていること。言語の障壁などは関係なく一気に広がることになったのだろう、と分析している。

「マンガやアニメのワンシーンなどを現実のように見せると、世界中の皆さんがピンときて、自分もやってみたい、となるわけです。題材は豊富ですから、これからも色んなキャラクターのマカンコウサッポウが出てきて、ブームは続いていくと思います」