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光市事件実名本訴訟、版元が逆転勝訴

   山口県光市で1999年に起きた母子殺害事件で、犯行当時18歳だった大月(旧姓・福田)孝行死刑囚(32)が、実名を掲載された本の著者・増田美智子氏(32)と出版元「インシデンツ」を相手取り出版差し止めと約1300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が2013年5月30日、広島高裁であった。宇田川基裁判長は、被告側に66万円の賠償を命じた1審の広島地裁判決を取り消し、原告の請求を退けた。出版差し止め請求については、1審に引き続いて退けた。

   問題とされた本は、大月死刑囚の死刑が確定する前の09年10月に出版された「福田君を殺して何になる―光市母子殺害事件の陥穽(かんせい)」。