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「軍艦島」がグーグルストリートビューに 世界から注目「007の島だ!」「行きたい」「ゲームより面白い」

   長崎県長崎市高島町端島、通称「軍艦島」がグーグルのストリートビューに登場した。

   もともと「廃墟マニア」の間ではよく知られた島だが、最近では映画「007」シリーズに登場したこともあって、海外でも注目を集めている。

白黒テレビやソーダの瓶などがそのまま

ストリートビューに軍艦島が登場(C)Google
ストリートビューに軍艦島が登場(C)Google

   グーグルは2013年6月28日、軍艦島のストリートビューを公開した。軍艦島は長崎港から19 キロの海上にある小さな半人工島だ。1870年から炭鉱開発が始まり、日本の近代化を支える炭鉱の町として、最盛期には5000人以上がこの島で暮らすほどに栄えた。「軍艦島」という俗称は、高層のコンクリート団地が林立する島の全景が戦艦「土佐」に似ていることからつけられたという。

   1974年の閉山とともに無人島となり、安全性の問題から長らく上陸が禁止されていた。しかし、「廃墟マニア」らの不法上陸が相次いだことや、世界遺産登録への動きが起こったため、2009年4月から、見学可能エリアは一部に限られるものの、観光客が上陸・見学できるようになった。現在は旅行会社や海運会社がおこなっているツアーを利用することで、約4000円で上陸できる。

   今回、グーグルは長崎県の協力により、立入りが禁止されているエリアを含め島全体を撮影したという。撮影には、バックパック型の撮影機材トレッカーを用い、約 2時間程度、島内を歩いて撮影した。さらに、無人となった集合住宅内も撮影した。

   昔の白黒テレビやソーダの瓶などがそのまま残っている様子が見られる。

英語、中国語、フランス語などの書き込みも

   廃墟となった建物の内部をかなり隅々まで「探検」できるため、ネットでは早速試してみたという人から「ハマってしまって抜け出せない」というような感想が相次いでいる。

「軍艦島のストリートビューは分岐が複雑すぎて全然目的地へ辿り着けない」
「軍艦島のストリートビュー見てるだけで他のゲームなんか当分する気ないくらい楽しいわ。これ夜バージョンもあれば良いのに」

   また、軍艦島は人気ハリウッド映画007シリーズ最新作「007 スカイフォール」(2013年公開)に登場する敵のアジト「デッドシティ」のモデルにもなったためか、海外からの注目も集まっている。グーグルのブログには、英語、日本語のほか中国語でもコメントが寄せられた。

   英紙「The independent」(電子版)は2013年7月2日付けの記事で「地球一荒れ果てた街」として紹介、GIZMODのフランス語版も「グーグルストリートビューで幽霊島を探検」、といった見出しの記事を掲載した。

   この他にも様々な国のメディアが取り上げていて、読んだ人らは「ここに住みたい!」「すばらしい眺め!フランスからグッジョブ!」「これまさにジェームズ・ボンドの島だ、行きたい!」などと各国語で興奮を伝えている。