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生ける廃墟モール「ピエリ守山」の行く末は? 店舗ついにヒトケタ、今後は「何も定まってない」

   「過疎化が止まらない」と話題になっている滋賀最大級の大型ショッピングモール「ピエリ守山」で、ついに営業中のテナントが10店舗をきってしまった。

   インターネット上では「カウントダウンが始まった・・・」「一体どうなってしまうのか」と行く末に注目が集まっている。

不景気&ライバル施設増え店舗激減

日曜日昼時でも閑散としているピエリ守山2階西側(13年9月15日撮影/読者提供)
日曜日昼時でも閑散としているピエリ守山2階西側(13年9月15日撮影/読者提供)

   「ピエリ守山」は2008年9月、不動産や温浴事業などを手がける「大和システム」が滋賀県南部の守山市に開業した大型ショッピングモール。オープン時のテナント数は約180店舗、東京ドームおよそ3個分の敷地面積を誇る。最寄のJR湖西線・堅田駅からバスで約10分、徒歩5分という立地で、堅田駅は京都駅からも新快速なら約19分で行くことができる。びわ湖大津経済新聞(08年9月22日)によると、初日の来場者数は5万人を超えたという。

   しかし人気も長くは続かなかった。オープンから数か月後には滋賀県南部を中心に、イオンモール草津をはじめとする大型商業施設の開業・リニューアルが相次いだ。10年7月には三井アウトレットパーク 滋賀竜王もオープンし、ライバル施設との競争を余儀なくされた。加えてリーマンショック以降の不景気も影響を及ぼす。運営会社の大和システムは10年10月に民事再生法の適用を申請し、不動産・商業施設運営のkodo.ccが受け継ぐも、営業店舗は13年2月時点で約60店舗まで縮小していた。

担当者「今、お話できることはありません」

   すでに「生ける廃墟モール」として廃墟マニアには知られる存在だったピエリだが、9月上旬ごろから、その「過疎化」ぶりがインターネット上で話題となった。現地を訪れる人も多数現れ、「駐車場混みすぎワロタwwwww」「来週には駐車場埋まっちゃうんじゃね」「2店だけ残ったフードコート。今日はなかなかの賑わいぶり」など続々と報告。ネット上での人気は観光名所さながらだ。

   その後も店舗数は着々と減り、9月23日には「サンマルクカフェ」と「アクアネーム」が閉店。9月25日現在では8店舗を残すのみとなっている(ATM、宝くじ屋除く)。ラインアップにはペットショップや幼児教室、旅行代理店なども含まれ、日常使いのお店は飲食店だけだ。今年2月には「アヤハディオ」「ハッピーテラダ」大型店舗企業2社との出店基本合意締結も発表していたが、2店舗ともオープンした形跡はなく、目標だった「初夏のリニューアルオープン」も未だ果たされていない。ピエリ守山は、どうなってしまうのだろうか。

   ピエリ守山の担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、発表した2社の出店計画は最終的な契約まで至らなかったと明かした。今後についても「今、お話できることはありません」とコメントするにとどめる。また、以前から一部で噂されている会員制大型倉庫店の出店についても「現段階では、その事実はないです」と話した。

   ネット上では「事務所を入れてビジネス街にしたらどうだろう?」「自衛隊や米軍向けに対テロ用の訓練貸出やサバゲイベント施設としての貸出やな」「Amazonの倉庫にしようぜ」などさまざまな案が出て盛り上がるが、実際の行く末は、まだ何も定まっていないのが現状のようだ。