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サービス残業は「真実」 ユニクロの名誉毀損認めず、東京地裁

   カジュアル衣料品店「ユニクロ」の店長がサービス残業を証言した本『ユニクロ帝国の光と影』(2011年3月に出版)などの内容が事実に反し、名誉棄損にあたるとして、同社と親会社のファーストリテイリングが発行元の文芸春秋を相手に、出版差し止めと2億2000万円の損害賠償を求めた裁判で、東京地方裁判所は2013年10月18日、ユニクロ側の訴えを退けた。

   判決によると、本には現役店長らの話として、ユニクロでは店長がタイムカードを押していったん退社したように装い、その後サービス残業をしていると記載。労働時間は月300時間を超え、会社側も黙認していると指摘した。

   土田昭彦裁判長は、「取材に応じた現役店長の話は具体的で、信用性は高い」と判断。「重要部分は真実と認められる」とした。

   ファーストリテイリングは18日、ユニクロとの連名でコメントを発表。「判決内容は、当社の主張が認められない、事実に反するものであり、誠に遺憾です。今後の対応は慎重に検討し、決定します」としている。